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🏠 ⑦夏目洋品店と下末吉アパート   

 

 

 

 

 

ミレニアムを迎えてから、どうも地球の様子がおかしい。今年も異常気象は遺憾なくその猛威を発揮して、例年にないようなファッキンな猛暑であった

 

その余韻は9月になっても続き、半ばを過ぎてもカラッとした爽やかな空気にはならずに、ベタベタとした湿気がまとわりつくような不快な天候が続いた

 

 

例年ならば台風が上陸すると台風一過という言葉どおり、それまでの不快な空気は一掃され、翌日はカラッも晴れて空が高くなる

 

はずなのに、台風の翌日も降ったりやんだりの雨模様。そして天候は不純なまま翌日にはいきなり気温が下がり、半袖では寒いような気温になった

 

 

台風上陸の翌日は次の記事の取材の予定を入れており、仕事の関係で他の日に延ばすことは無理なので、そんな悪天候のなか取材を決行した

 

 

という前おきはともかく……前回の記事で紹介した

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらのパチスロ廃墟だが、過去のストリートビューを順次見てゆくと

 

 

 

 

 

 

 

 

いちばん古い2009年の段階で、すでに廃業して放置されている雰囲気が漂っていた

 

前回、僕が取材した2018年との違いは

 

 

 

 

 

 

 

 

この写真と比べてみればわかるとおり、2009年の段階では鶴見式雁木のアクリル板の屋根はまだ無事で、建物の2階部分を覆ったアルミパネルもすべて揃っている

 

ところが2018年の写真を見るとアクリル板の屋根の一部は欠損し、2階部分を覆っていたアルミパネルの右側の3枚が消失していた

 

 

わざわざこんな破壊活動をする物好きがいるとは考えられないので、おそらく台風や強風などによって吹き飛ばされてしまったのではないだろうか?

 

 

ところで、このパチスロ廃墟の少し先にも生存確認しておきたかった物件があったので、見にゆくと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の散策で発見してお気に入りだった「夏目洋品店」は、現在も無事に営業していた

 

ここでもジジババ向けの洋品店は生き残るという法則どおり、元気に営業しているが、おそらく現在のアパレル界を席巻しているプチプラなどは、ジジババには関係ないからであろう

 

 

やたらと、もてはやされているプチプラだが、ある程度の品質が保証された流行りの服が、リーズナブルに購入できる。という、便利な上に自分で考えなくて済むあたりが、物事を深く追及しない層に受けたのだろう

 

僕は靴や洋服には、ひと一倍関心があり、また素材や造りは当然として、ヒストリー、趣味性を重視するからプチプラ服を購入することは、ほとんどない

 

 

安価で購入できる服は、しょせん使い捨てのクオリティしかなく、僕のように最低20年は使えるモノ(実際はもっと使っている。今も着てるいちばん古いGジャンは高1のとき買った)を身につける。という前提だと、買うものはせいぜい消耗品ぐらいだ

 

ところで、無事に残っていたのはよいが、季節的な問題で街路樹がやたらと葉を繁らせていたため、洋品店の全容を撮影することができなかった

 

 

そこで、こちらは4年前の記事から再録する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり建物の撮影に関しては冬の曇った日。という条件がベストだと思い知る

 

今回の取材当日は前述のとおり荒れた天候で、こういう日は空の明るさが次々と変化するので、写真の明度が夕暮れ並に暗かったり、唐突に明るくなったりと一定せずトーンを揃えるのに苦労した

 

 

ところで、この夏目洋品店の斜め向かいにも、解体されているのではないかと危惧していた物件があったが果たして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残っていた。1階の部分がテナントになった昭和な団地形式のビル「下末吉アパート」である

 

こちらも無事に残っていたが、この1階が店舗になっている公団住宅風の建物は、老朽化のため次々と取り壊されて首都圏近郊では絶滅危惧種になっている

 

 

今のところまだ東京近郊の各所に残っているが、何度も書いているように鉄筋コンクリートのこの手の建物の寿命は、せいぜい半世紀なので、この様式が流行った昭和30~40年代の建物は、そろそろ建て替えの時期なのだ

 

こうした様式の建物は、僕の世代だと首都圏近郊のどこにでもあった珍しくもない建物だが、今となっては貴重な物件になってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの下末吉アパートも前回の取材時には、すべてテナントが撤退し、シャッター街になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回あらためて観察してみると、店舗の形跡が残っているのは「居酒屋 いくこ」の看板だけで、住居部分の外側に設置されたエアコン室外機を置くところが、もれなく空っぽになっていた

 

ということは、テナントが撤退しただけではなく住民の退去もほとんど終わっているということになり、この建物もいよいよ見納めのようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも2009年のストリートビューを見ると「居酒屋 いくこ」だけではなく沖縄料理屋らしい「あぐ」をはじめとして、まだ4店舗にはひとの気配が感じられる

 

2階から上の住居部分を見てもエアコン室外機が確認できるので、この時点ではまだ現役だったことがわかる

 

 

ということで、これで下末吉地区で存在を確認したかった物件は、だいたい見終わったが、これからいよいよ思わせ振りに書いた「隠し玉」に向かう

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

PIAS†

 

 

 

 

 

 

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