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👧 ⑤やけに空が高いシャッター街  

 

 

 

 

調べてみると茂原駅から続いていた元アーケード商店街「一番街」は、2005年に老朽化のためアーケードが撤去される以前から、寂れた商店街だったようだ

 

僕は地元民ではないから、いつの時代から斜陽を迎えていたのか知るよしもないが、地元に詳しいひとのブログを読むと1970~1980年代頃が繁栄のピークだったようだ

 

 

一番街には特別古い建物が多いわけではなく、アーケードを取り払ったら大正時代の町並みが出てきたことにより、町起こしに繋がった川越のような幸運には恵まれなかったようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

再開発によって更地だらけのスカスカな町並みにされてしまった商店街は、名称を変えてその先も続いていた

 

どうやらこのあたりも再開発予定地なのか「町並み」ではなく、広大な更地のなかに、点々と店舗が残っているという悲惨な風景にされていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまで無惨に町を破壊して、誘致したイオンモールだけが賑わって、商店街の空洞化がさらに進行するような事態に陥ってしまったら、いったい誰がその責任を取るのだろうか

 

更地だらけの状態は、銚子信用金庫茂原支店のある交差点で突然終わりを告げて、その先からはごく当たり前の商店街風景(タイトルバック写真)がはじまっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--しかし、風景としては昭和の雰囲気を色濃く残した好ましいものなのであるが、見事に廃業してしまったような雰囲気の店舗ばかりが並んでおり、冒頭で述べたゴーストタウンという印象は、ほとんど変わらない

 

駅の近くにあったバラック風片流れの印判店が現役だったのに対して、こちらの何倍も立派な「文賞堂印舗」は、廃業しているだけではなく、2階が空っぽの状態で、すでに住居としても廃屋であることがわかる

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの看板建築は、戦前型の立派な房総スタイルの古民家を、戦後になって無様な看板建築に改装したようだ

 

店舗を観察すると……もともとの店は、とっくの昔に廃業してしまい、その跡地に「かも~る」というサーフィンスクールが入居して、そのスクールも廃業してしまった……といったところだろうか

 

 

並びにある2軒の看板建築も、どう見ても定休日ではなく、廃業してしまっているように見える

 

 

 

 

 

 

 

 

更地の奥にあるこちらの戦後型看板建築も、建物の主屋を見るとじつに立派な戦前型の房総スタイルの古民家である

 

 

ショッピングモールなどの複合商業施設を造るなどという、巨額の資金(総事業費160億円)が動く事業を行うのだったら、そのついでに、いっそのこと廃屋化した古民家をその周囲に集めて“リアルな房総の昔の町並み”というテーマパーク的な商店街を立ち上げたら観光客を呼べるのではないか?

 

残っている建物は昔の姿を復元してそのまま活かし、廃屋化している古民家を曳き家なり解体移築するなりして、かつての房総の町並みを再現して、そこに集客率の多い店を誘致するわけだ

 

 

僕が見たところ、使われずに朽ちようとしている文化的にも貴重な建物がいくつもあるので、10億円ぐらいの低予算で実現できると思うのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シラトリ」というかわいいフォントの大きな看板建築は、いったいどんな商売だったのだろうか?

 

その隣の写真館や、向かいにある和風看板建築という矛盾した建物は、まだ現役で営業しているようだ

 

 

ここまで見事にシャッター街化している原因は、いつもの埼玉県の宿場町と同様に、郊外のバイパス沿いに全国チェーンの大型店が集まり、車社会の郊外の例に漏れず、ドア・トゥ・ドアで買い物ができるそちらに客を奪われてしまったからであろう

 

そう思ってGoogleマップを開いてみると、思ったとおり国道128号線と茂原街道が交差するあたりには、駅前では見かけることがなかった、ファミレス、牛丼屋、バーガーショップ、ブックオフなど、あらゆる種類の全国チェーン店がズラリと並んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃屋ばかり並べるのもバランスが悪いから、現役で頑張っている店をいくつかピックアップしてみた

 

「PC茂原」という消えかかった看板が出ている謎の店では、この炎天下のなか、店先の机で作業をしていた。熱射病になるから屋内でやったほうがいいと思うのだが……

 

 

「サカモト」という文字がファサードに記された大きな洋品店は、指定学生服がメインの商材のようだ。このような学校指定服を扱う店も、寂れた町で生き残っている確率が高い

 

かつては中原往還の宿場町として賑わい、映画館まであった武蔵小杉の小杉十字路付近は、ほとんどの店が廃業して商店街ではなくなってしまったが、このような学校指定服を扱う大きな洋品店は、いまだに残っている

 

 

カマボコ型のパラペットがかわいい看板建築は、どうやら食堂のようで、まだ開店していないが、ガラス戸の奥に暖簾がかかっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、やはり目についてしかたないのが、このように廃業して朽ち果てるまま放置されている物件で、錆びついたシャッターの前には雑草が生い茂っており、いかに長年放置されているのかを物語っていた

 

「花の店 ロベーニ」は、軒先のクレハロンテントがなくなってしまっているのに、元気に営業していたが、その並びにあった「オカザワ」という看板建築の店は、廃屋化しているのに軒先テントが無傷なのがおもしろい

 

 

テントの材質に、さほど違いがあるとは思えないので、台風の風向きの影響だろうか?

 

 

 

商店街は、まだまだ続いている

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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