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👞 年末年始・散財始末記・番外編
予告では今回から通常の散策記事に戻ると書いたが、今日は時間がなく、またストックしていた下書きをすべて発表してしまったので、前回のマニアックな記事の続きを……
前回の記事にて紹介した弟から回ってきたこのサービスシューズにしか見えないビスポーク靴は、内部の表記からconway williamsというロンドンのメイフェア、ブルックストリート48番地にあった英国軍御用達のテーラーのものということが判明した
テーラーはスーツの専門店なので、当然靴などは造っていないが、スーツを造った顧客のための靴を用意している場合が多く、おそらくこの靴もそうしたものだと思われる
では、なぜわざわざストレートチップなのにダブルソールという、ビスポーク靴には似つかわしくないサービスシューズのようなデザインにしたのか?
(写真はネット検索から借用した)
これが一般的な英国軍サービスシューズである
サービスシューズは、士官に支給される靴で、アメリカ軍のものは、カジュアルな外羽根式だが、紳士靴の本場だけあって、ご覧のように英国はフォーマルな内羽根式で、その多くはサンダース社が納入していた
一応、紳士靴の標準的なストレートチップではあるが、ご覧のようによく言えばシンプル。悪く言うと雑な造りであることが写真からもわかる
アメリカ軍もそうだが、このサービスシューズには用途に応じて茶色い仕様もあった。こちらもオークションで売られているものを見つけた
こちらも黒と同様に「まあ、こんなもんだよね」という造りの靴で、素朴な味わいがないことはないが、とても高級とは言いかねる出来で、いかにも軍の支給品といった雰囲気だ
しかし、仕様という観点でこの茶色いサービスシューズを見ると……
ストレートチップのキャップ部分の二重ステッチ、ダブルソールと、僕の靴とほぼ同じデザインであることがわかる
ところで、常識的に考えると軍の正装の靴は、黒以外の色が浮かばないが、いろいろ検索していたら、Wikiでこんな画像を見つけた
こちらはパラシュート連隊準士官の正装で、足元を見ると茶色のサービスシューズを着用している
これで英国軍に茶色いサービスシューズが正式に採用されていたことはわかったが、なぜわざわざビスポークしたのか
英国には、貴族の子弟は軍に入隊するという伝統がある
というのも、英国貴族は領地を持って年貢を徴収して生活するかわりに、いざ戦争となったら、領民のために、先頭に立って戦う義務があった。第一次世界大戦において、貴族の子弟たちが激戦地に赴き果敢に戦って散ったのは、有名な話である
おそらくこのビスポークのサービスシューズは、そうした貴族の子弟が、テーラーで軍服を仕立てるときに、同時に注文したものではないだらうか?
――以上が、この靴に関する僕の推測である
これで記事を終えてもよかったのだが、風景写真がないので、こんな写真を……
東京多摩地区では、八王子、町田と並ぶ大都会が立川である
もっとも大都会なのは駅の周辺だけで、ちょっと駅から離れると、単なる郊外の町だ。先日、立川に出掛けたとき
こんな店を見つけた
この場所は駅から歩いて5分ぐらいの一等地なのに、ここに出来るラーメン屋は、なぜか長持ちせず閉店してしまうという魔のスポットである
ついこないだ立川に行ったときは、別の店だった気がするのだが、いつの間にか「スタミナ中華そば とみ坂」という、いろんな意味でパクりっぽい店がオープンしていた
外看板に写真が出ていたスタミナ中華そばが、ジャンクな感じで美味そうなので思わず入ってしまった
しかし、メニューを見ると、もっと気になるものがあったので、反射的に注文した
スタミナカレーである
おそらくスタ丼のカレーバージョンのようなものだろう……という想像どおりのものが出てきたので、なにも期待せず口にすると、カレーは立ち食いそば屋のカレーに毛が生えた程度のレベル
ああ、やはりな。それにスタ丼的な肉炒めを合体させたんだな
と、肉の部分を口にすると、豚肉のニンニク炒めではなく、なんとモツを炒めたものだった!
モツといえば、焼肉屋で勢いに乗ってたのんだのはよいが、噛んでも噛んでもなくならないガムのようなものが多いが、この店のモツ炒めは、どんな調理をしているのか、口のなかでとろける柔らかさで驚く
しかもかなりのコスパのよさで、オマケについてくるスープもけっこう美味い。うん、この店はけっこういいぞ。リピート確定。今度こそ魔のスポットの呪いから抜け出すかもしれない
†PIAS†
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