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🌼②北千住崖っぷちバラック地帯🌼

 

 

 

 

 

北千住の中心街から西に向かう。いつの間にか通りの名前が「いろは通り」から「ニコニコ商店街」にかわっていた

 

この商店街を横切る道を左に曲がると、以前の記事で紹介した柳町の赤線跡地に出るが、今回はそのまままっすぐにすすむ

 

 

柳町には千住の果てのような印象があるが、その先には元町があり、荒川と隅田川にはさまれたやけに狭い千住桜木町は、さらにその果てにあるような町である

 

 

 

 

 

 

 

 

この写真の右方向が僕の歩いてきた道筋で、1キロほどゆくと北千住宿場町通り商店街の有形文化財である横山家住宅の真ん前にぶつかる

 

こちらの通りも宿場町通りと同様に、新しい建物が多いが繁華街ではないぶん、古い建物の含有率が高めである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京の他の地域ではあまり見た記憶がない仕出し弁当の入れ物や小物の専門店があった。看板には経木、折箱、割箸、人造竹皮などと記されている

 

その先の路地裏に、ふと目をやると

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな立派な銭湯が。北千住にはデカイ銭湯が多いなあ、と感心して見上げていたら、猛暑のなか、ちんまりとしたおばあちゃんが通りすぎた

 

「熱中症に気をつけてね」と、心のなかで声援を送る。暑かったので僕は、この写真の左側に写っているコインパーキングの自販機で、百円コーヒーを買った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋根にブルーシートがかけられた片流れなのに戦後型の看板建築があった。いったい、どうしたんだろう。屋根が抜けたのかな?

 

このあたりの路地を覗くと、どの隙間を見ても1棟ぐらいは、平屋の木造住宅を見かけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いずれも新しく見積もっても70~80年は経っていそうな貫禄のある物件ばかりだが、簡素な造りからして戦後間もなくといった雰囲気だ

 

 

 

 

 

 

 

 

大好物のトンガリ物件が。あまり鋭角にトガってはいないが、風になびく洗濯物が高ポイント

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらも簡素な造りで、しかも入り口の戸などが味気ないアルミ製にされてしまっているが、不相応に立派な玄関屋根のある東京下町では定番の戦前型(たぶん)平屋住宅があった

 

 

このあたりは、今までの写真を見て、わかるひとにはわかると思うが、暗渠のような極細の路地がたくさんある

 

もちろん、そのすべてが暗渠というわけではないが、すぐ近くを元用水路と思われる暗渠があるので、つい暗渠だと思ってしまう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この蛇行した道を、かつて用水路が流れており、その道の西側は、かなり先までこのような段差が続いている

 

この写真のあたりでは、たいした段差ではないが、荒川の直前から建物1階ぶんほどの高低差にかわる

 

 

この段差は、前回の千住柳町の散策でも気になっていた場所で、この場所より北千住の駅に近い場所には

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都内では滅びたと思っていた木造平屋の住宅団地が丸々ひと区画残っていて驚いた

 

 

このような木造の平屋は、かつての都営住宅や市営住宅などによく見られたもので、僕が住む川崎にも20年ぐらいまでは、数ヵ所残っていたが、そのほとんどが低中層のマンションタイプの住宅にかわった

 

そういった事情では、都内のほうがより早い時期に高層化したと思われるので、これは昭和20~30年代の姿をとどめた貴重な文化遺産といってよいだろう

 

 

今回は時間がなく、おまけに方向が逆なので立ち寄らなかったが、この場所は、いずれ再訪問してみたいものだ

 

 

 

 

 

 

 

 

話を戻して……これはまだ段差が低い場所なので、奥に見えている階段は、ごくわずかの段数だ

 

この段差を利用して、崖っぷちをバラックじみた建物が占拠している

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このあたりでは、まだ2階建てのよくあるバラック風建築だが、荒川の直前から……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あろうことか、なんと三階建ての高層バラック建築に!

 

ただでさえ危うげな建物ばかりなのに、こんな高さで大丈夫なのだろうか? と、余計な心配をするが、東日本大震災をくぐり抜けてきたのだから、たぶん大丈夫なのだろう

 

それにしてもバラック風の建物も三階建てともなると、なかなかワイルドでダイナミック。まるで東南アジアの国に迷いこんだような気分である

 

このバラック群を、反対側、つまり正面から見ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

段差を利用して建造されているので、おもしろいことに見事に建物の高さか揃っている

 

こちら側から見ると、ごく当たり前の2階建ての建物が並んでいるようにしか見えず、通り過ぎる人びとは、まさかこれが三階建てなどとは、思ってもみないだろう

 

 

と、千住元町の三階建てバラックというファンタジスタを紹介したが、これはまだ前座にすぎない。メインの物件は次回の記事で!

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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