━━忘れたころに続きです。用水路秋景色シリーズその3







さて、二ヶ領用水の散歩、前回は武蔵新城付近から第三京浜までを、ざっと紹介したわけだが、今回は第三京浜を越えて(正確にはくぐって)、武蔵小杉と並ぶ川崎中部最大のターミナル駅の武蔵溝の口周辺を歩いてみた







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武蔵溝の口は、大山詣でに向かう江戸っ子で賑わった、矢倉沢往還(旧大山街道)の宿場町だった。ちょっと前までは「芸術は爆発だ」の岡本太郎の母君である、作家の岡本かの子の実家、大貫家の倉も残っていた







大貫家は、川崎中部から世田谷にかけて広大な土地を所有し、子孫は医院を営んでいたが、家は次第に没落し、いまでは記念碑ぐらいしか残っていない







二ヶ領用水は、溝の口駅から少し高津駅方面に歩いたところで矢倉沢往還を横切っている。二枚目の画像が、矢倉沢往還と二ヶ領用水が交わるところだ。角には古い倉造りの店舗がある







この道筋は、大きな宿場が厚木と溝の口にしかなかった矢倉沢往還の面影を、色濃く残していたが、旧い文化を保護しよう、などの考えがまったくなかった(藤子不二雄博物館とかは作るくせに)川崎市のおかげで、古い宿場町の面影はほとんど残っていない。電柱を撤去してまで町の景観を守った川越市に比べて、なんと情けないことか……







残念ながら溝の口駅の近くには、用水路まで降りられるポイントは数えるほどしかなく、金網越しに眺めるしかないが、この日は水面にお客さんがいた







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お分かりになるだろうか?ここには、秋から冬にかけて鴨がやってくるのだ。この日も五羽の鴨がいるのを発見した。写真を撮ろうとするが、近づくと逃げてしまい、なかなかシャッターチャンスがない







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ついに水に飛び込む場面を捉えた。早速画像をトリミングして加工してみた







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なんだかんだで、鴨を写すために20分近く時間を取られた。このあとは、二ヶ領用水の最大の見どころである、久地円筒分水を見に行くので、先を急ごう







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久地円筒分水といっても、JR南武線の久地駅ではなく、溝の口から歩いて20分ぐらいの場所にある。国道246号線を越えたら、あとは小路沿いに5、6分も歩けば円筒分水にぶつかるが、写真の枚数が多いので、それはまた次回





†PIAS†