4月生まれ | ペッターの話

ペッターの話

延々と1人でブツブツやってる

弟の誕生日が26日

祖父の誕生日が28日

伯母の誕生日が29日

と、4月後半は身内の誕生日ラッシュだった。


それが、今年からは伯母だけになった。


故人を思い出すきっかけはたくさんあるが

共通するのはやっぱり

誕生日と命日じゃないだろうか。

ついでに生きてる弟に最後に会ったのが

4月29日だったのでダブルで辛い。

もう1年会ってないのか。

今までそんなに長く顔を合わせなかったことは

一度もなかった。

もう一生、合わせることもないんだが。


祖父のことはあまり好きじゃなかったが

毎年誕生日だけは必ず電話でお祝いした。

母や伯母やみんながLINEで済ませる中

私は必ず電話をした。

「もしもし!ペッターちゃん!」

と子供をあやすような声で出て

「お誕生日おめでとう」

と伝えると喜んでくれた。

いつだかの誕生日には

「もう周りの連中もみんな死んじゃって

おじいちゃんもいつ死んでも良いんだけどさ」

みたいなことを言ってた時もあった。


最後の誕生日になった去年も

仕事終わりに駅に向かいながら電話をしたら

ちょうど伯父伯母が

祖父の誕生日会をやっており無理矢理呼ばれた。

呼ばれたら断らない性格なので

電車で1時間かけて向かった。

祖父は随分喜んで

自分の好物で買った葡萄を私に持たせた。

この次の日が、弟と最後に会った日だった。


誕生日に思い出すのは母も同じだろうから

ちょっと心配になって

弟の誕生日だった26日には

適当な理由をつけて実家に顔を出した。

母は残業でいなかった。

仕事終わりに駅前で伯父伯母と

弟の誕生日会をやるから顔を出せと言われ

一緒にご飯を食べた。

思いのほか普通にいつも通りだったので

気にしすぎかなと思っていたが

別れ際に母が

「マーキーも、30歳だったんだけどねぇ」

と言ったのは結構辛かった。


この、辛い4月が今後ずっと続くんだろうな。