2023/07/14 | ペッターの話

ペッターの話

誰も見てないと思いながら書いてる



弟が亡くなったのは

15日午前2時36分と推測されている。

それまでの行動なんかも

色々な人の証言でかなり明らかになった。

 

なので、14日の夜から

とても心がザワザワとした。

1か月前の今頃、親友にLINEを送ったのだ。

今頃、親友が家まで来て追い返され。

今頃、警察が家に来て。

今頃、家を出て裸足で外階段をのぼり…

考えないように、というのは無理な話だ。

 

 

14日の夜は弔問客がいなかったので

6月中旬に行こうと思っていた美容室へ

やっと予約を入れたのだが

直前になって3組来ることになり

慌ててキャンセルして

水曜日のうちに行っておいた。

 

母も家にいるので私がいる必要はないのだが

やっぱり、話を聞きたい。

弟が生前どんな友達がいて

どんな風に接していて

どんな風に思われていたのか

そういう話を少しでも聞きたいので

可能な限り同席するようにしている。

 

昨日訪れたのは音楽仲間

高校の友人

小・中学校の友人

の3組だった。

 

音楽仲間は聞いた事がない人で

バンドを一緒に組んでいた訳ではなく

自分たちのライブに

裏方として手伝ってくれていた

と話してくれた。

それでもわざわざ埼玉県から

出向いてくれたのだから有難い。

1人が突然

「お姉さん、ソックリですよね」

と私に話を振ったので驚いた。

「小さい頃は似てるって言われましたが

最近でも似てますか」

と聞くと

「えぇ、すごい似てると思います。

面影があります」

と言われた。

 

高校の友人は4人で来た。

弟は高校を1年で中退していて

そのあと定時制に入学したが

そこも半年程度で辞めた。

この友人4人は最初の高校

1年で中退した時の友人だった。

 

4人ともやたら家の中を眺めては

懐かしいと言うので

「遊びに来たことあるんですか?」

と聞いたら

「しょっちゅういました。

それこそ授業さぼって朝からいたり

夜通しいることもよくありました」

と言った。

確かに、言われてみればあの頃

毎日のように友達が遊びに来ていて

とても嫌だった。

「お姉さんにも何度か

お会いしたことあるんですけど

すごく嫌そうな顔をされていて…

その節はすみませんでした」

と謝られた。

彼らが嫌だったんじゃなくて

他人が家にいるのが嫌っていうか。

彼女もそうだったけど。

 

4人の中でも特に仲が良くて

私も唯一名前を憶えている子は

最初にお線香をあげた。

祭壇の前に座って写真をじっと眺めて

「あっ…やばいかもしれん…」

と声を詰まらせた。

当時、我が家のトイレを詰まらせたのも

彼だったことが判明した。

言われてみればそんな事あったな…。

その時は弟が自ら手を突っ込んで

トイレを復旧させたらしい。

友達のためにそこまでやったのか。

その代わり、彼は

トイレ出禁にされたみたいだけど。

 

弟の部屋で遺品を見ながら

当時の思い出話を色々としていた。

リビングで焼き肉をやったとか

蕎麦粉を丸めてみたらし作って

団子を作ってみたとか

私も母も知らないような

青春の1ページを教えてくれた。

 

死因について4人とも知っていたようで

1人が悔しそうに

「オレ、ここ1~2年は会えてなくて。

会社辞めてヒマだったのにな…

なにやってたんだろうなオレ…」

と口にした。

この子に限らず友人関係はみんな

「最近コロナもあって会えてなくて。

もっと話を聞いてあげれば良かった」

と後悔をにじませる。

それにしても、1年しか通ってない

高校の友人と

最近まで付き合っていたのに驚きだ。

 

 

最後にきた小・中の同級生2人は

私も知っている2人。

1人は同じマンションに住んでいたので

登校班で毎日顔を合わせたが

弟と仲が良い印象はあまりなかった。

もう1人は会った記憶はあまり無いが

お兄さんが私と同級生で

中・高と一緒だった。

彼の名前は弟の口からよく聞いた。

 

同じマンションの子も

「よく家に遊びに来て

このリビングでプロレスごっこしてました」

と話してくれた。

初耳情報に驚くと

「誘う時、必ず

『今日、姉いないから』

って誘ってました」

とバラしてくれた。

 

もう1人の子はプロレスに興味がないのに

弟が大好きだったWWEの試合に

一緒に行ってくれないか、と頼まれて

行ったことがあるという。

で、試合の日までずっと、延々と

WWEの予習情報を聞かされ続けて

気付いたら自分もプロレス好きになってたとか。

「ちなみに誰の試合だったんですか?」

「えーっと、確かトリプル…」

「トリプルH!」

「そう、その人とか。

アンダーテイカーもいました。

あとは最近映画に出てるあの人…」

「ザ・ロック?」

「いや、その人じゃなくて。

あ、そうだ、シナ!」

「あー、ジョン・シナ!!」

そんな会話をしていたらもう1人が

「お姉さんも詳しいんですか?」

と聞いてきた。ただの受動喫煙です。

 

しかし、ここで挙げられた名前のレスラーは

母と2人でフィギュア整理をしていた時に

「確か弟が好きだったレスラーは…」

と私が記憶を頼りに

残しておくフィギュアを選抜した時に

選ばれたレスラーたちだった。

この話を聞いた後、母にドヤ顔した。

 

 

弔問対応が終わったのは

21時半をまわっていた。

仕事からそのまま実家に来て

腹ペコのまんま弔問対応をして

夕飯を食べられたのは22時ごろだった。

 

そのまま母から昔話を聞いたりして

自分が寝る部屋に入ったのは2時20分頃。

で、2時36分を迎えた。

色々考えたり思い出したりして

久しぶりにちょっと泣いた。