初七日。もう1週間経つのか。
流石に会話も普通にできるようになったし
食事もそれなりに食べられるが
朝、実家のベッドで目を覚まして
あぁ、まーくんいないのか…
と寂しい気持ちになるのは続いている。
起きると既に母たちが
朝食をとっていた。
テーブルには私の茶碗も用意されており
線香をあげている間に
ご飯をよそってくれた。
卵をかけて食べた。
弟も卵かけご飯は大好きだったな。
そもそも卵が大好きだった。
午前中は携帯ショップへ行き
弟の携帯を解約してきた。
まだ本体料金が7ヶ月分残っていたため
母が一括で支払いを済ませた。
弟の携帯は暗証番号がわからず
開くことができていない。
母は「見られたくないだろうから」と
あまり中身を見る気もないらしい。
まぁ、確かに嫌がりそうだな。
ネコちゃんの写真とか欲しかったけど。
ショッピングモールで
はなまるうどんを食べたあと
祖父を迎えに行った。
位牌を買うのに、祖父が以前
祖母の時に世話になった仏具店を
やたらオススメしてきたため
祖父もついてくることになった。
しかし、場所はネットで調べれば分かるし
金を出すのは母だし
祖父がいる意味はそんな無いが…
祖母の時に世話になった担当者は
既に別店舗へ異動されていた。
祖母の位牌と全く同じ形、高さで
色違いのものを母が選んだ。
祖母のは少し赤っぽかったが
弟は真っ黒。黒、好きだったし。
祖父が担当者へ耳打ちして値切った。
あぁ、もう、ホントやめてほしい。
位牌を値切るってバチ当たらないのかしら。
担当者の方が上長へ確認してくれて
気持ちお安くしてくださった。
恥ずかしくて堪らなかった。
購入手続きを待っている間
店内を徘徊していた母が
「コーヒーの香りの線香があった」
と戻ってきた。
弟はコーヒー(コーヒー牛乳)が好きだった。
「へぇ、良いんじゃない？」
と返すと即座に買って戻ってきた。
買い物を終えて祖父を送ったあと
また引き返してショッピングモールへ。
今度は夜に行われる
初七日の食事会の買い出し。
初七日は故人の好物を並べるそうだ。
弟は海産物が好きで
中でもカニが大好きだった。
カニは流石に買えないので
お刺身や貝をたくさん買った。
帰宅したのは17時頃だった気がする。
流石に疲れて車の中でもウトウトした。
リビングで横になっていると
「横になるなら自分の部屋へ行きな」
と言われたので
元 自部屋のベッドへ横になり
気付いたら19時40分、真っ暗だった。
伯父伯母一家を迎え入れるため
母の彼氏は部屋の掃除。
母は料理の準備で大忙しだった。
なんだ起こしてくれれば良いのに、と
慌てて起きて台所へかけつけたら
「ちょっとは眠れた？
ペッターも連日疲れてるもんね」
と労われた。一応夜は寝てるんだけどな。
食事を用意している間に
伯父伯母一家が到着した。
まずは伯母と従姉妹の双子の1人。
次に仕事帰りの伯父。
最後にバイト帰りの双子のもう1人。
早速、買ってきたばかりの
コーヒーの線香に火をつけてみると
ほのかにコーヒーの香りが漂った。
母が初七日について説明をしてくれた。
亡くなって1週間で魂が三途の川へ
辿り着くんだそうだ。
三途の川は流れが穏やかな部分もあれば
急流の部分もある。
少しでも穏やかに渡れるように
しっかりお経をあげて供養するらしい。
だから初七日は大事。
そして2週目は最初の審判。
3週目は次の審判となり
四十九日の日に最後の審判が行われて
あの世の行き先が決まるらしい。
だから四十九日も大事。
その話を聞いてみんなで
弟の川渡りを応援した。
私はあの世や魂の存在を信じていない。
死んだら何もないと思っている。
だからこの話を聞いても
気休めでしかないと思ってしまうけど
そういう気休めが大事なのだろう。
供養って亡くなった人のためよりも
自分たちが生きていくために
必要なものなのだ、と改めて感じた。
今日は声のデカい爺さん2人がいないので
弟の話題もよくあがった。
最後に会ったときのこととか昔話とか
弟の色々な話ができて嬉しかった。
母がライブの差し入れて頂いたものの中に
魔王があった。
酒を飲まない私でも知ってる。
それをお猪口に注いでやって
祭壇へお供えした。
0時を超えた頃、伯父伯母一家は帰った。
初七日が終わった。
三途の川は無事に渡れただろうか。
そして今、ウトウトしながら
このブログを書いているのが2時11分。
死亡診断書によると死亡推定時刻は
2時36分ごろと記載されていたはずだ。
その時間まで待ったところで
何か起きるわけでもないが。
それに、昼寝したのに眠過ぎて
スマホを持つ手が右に左に揺れる。
もう書き終わる。2時15分。
これは多分、書き終わったら即寝てしまうな。