140字の文豪たち | ペッターの話

ペッターの話

誰も見てないと思いながら書いてる

 

 

この方が年末頃に出版された

漱石先生関係の本を購入して読んだ。

フォローしているTwitterでは

色々な文豪のエピソードを紹介している。

それらの呟きを纏めて

簡単な解説を付け加えたのがこの本だ。

 

Twitterをフォローし始めて

半年以上が経過しているので

見覚えのあるエピソードもチラホラあった。

しかし書籍で追加された解説で

更に深く掘り下げていたり

関連する別のエピソードが載ってたりと

一度見た情報でも

楽しめるような工夫がされていた。

 

トップバッターは、太宰治。

成程、上手い構成。

文学を知らない人でも名前は知っているし

文学を好きな人なら読んだ事あるだろうし

何よりも、第3のターゲットをしっかりと

意識しているだろうと思った。

 

文学好きでも文学初心者でもない

第3のターゲットとは、我々オタク。

 

本書の序文でも触れていたが

近年、文豪を題材にした

漫画・アニメやゲームの影響で

若い女性を中心に

文学人気が高まっている。

中にはキャラクターだけでなく

実際の文豪について知識を深めたり

著作を読んだりする人も少なくないらしい。

かくいう私も、そうだ。

元々漱石先生は好きだったが

ここまでドハマリしたきっかけは

とあるゲームが漱石山房記念館と

コラボしていた際に足を運んだこと。

それで夏目漱石自身に興味を持ち

著作や関連書籍を読み漁っているのだから

オタクカルチャーもバカにできない。

 

その人気アニメの主人公が、太宰治。

例の私が好きなゲームでも太宰は

1番人気といって良いくらい大人気。

そんな彼のエピソードが1番最初に

(しかも結構ページを使って)

紹介されている、というのは

オタク文化から興味を持った人にも

むけられた本なのだろうな、と感じた。

 

元々漱石先生が好きだった、と書いたが

同時期に好んで読んだのが太宰治だった。

その頃は、漱石先生よりも太宰の方が

好きだったくらい、片っ端から読んでいた。

漱石先生にハマってから

作家自身についても色々調べて、初めて

この2人の活躍した時代が違うことを知った。

(漱石先生が亡くなったとき

太宰は小学校入学くらい)

その為、接点が無いとばっかり思っていたので

この本で太宰が漱石先生について

言及していたエピソードを知って驚いた。

太宰の作品の中で"猫"が登場してたなんて

全然覚えてなかった。

漱石先生のことを「俗中の俗」と

批判しているが、よく考えてみれば

太宰が作品を読んでいないわけがない。

彼が敬愛する芥川は生涯

漱石先生を慕っていたのだから。

 

そんな漱石先生のエピソードが

紹介されたのは1番最後だった。

私にとってはこれで良かったかもしれない。

最初に紹介されていたら、そこで満足して

読むのをやめていた可能性がある。

 

紹介されていたエピソードは

知っているものばかりだった。

他にも何冊か本を読んでいるので

有名どころは割と聞いた事がある。

Twitterで発信された時も見たものだが

「恐るべき神経衰弱は

ペストよりも劇しき病毒を

社会に植付けつつある」

という言葉は、現在の状況によく響く。

予防や対策を怠るな、という話ではないが

怖がりすぎても神経衰弱に陥っていけない。

このツイートが発信された頃

私の状態はまさにそんな感じだった。

"しっかり対策した上で正しく恐れる"

ということを再認識させてくれる言葉だと思った。

もし漱石先生が現在の日本の状況を見たら

どんなことを仰るのだろう。

 

こういう文豪逸話集を読むと

名前程度にしか知らない作家の

人となりや交友関係を知ることが出来て

楽しいとは思うが

基本的に漱石先生以外に興味が無いようで

読んだその場から忘れてしまい

全く頭に入ってこない。