PETROF P131M1 Walnut High Polish
外装は違いますが今年のグラミー&アカデミーを受賞した楽曲に使用されたP135K1とは同じフレーム設計。一線で活躍するアーティスト達の高い要望をも満たすペトロフUPのフラッグシップです。
映画『バービー』「What Was I Made For?」がグラミー賞に続き『映画の祭典』アカデミーの歌曲賞も獲得
チェコ製ピアノが醸す温かいサウンドは今やビリー・アイリッシュのバラードにとって欠かせない存在になっています🎹
そんな世界のミュージシャンにも愛される名器のプレップアップ(精密調整)には手間と時間、そしてピアニスト目線のテストも必要。
まずは適切な温湿度に管理したショールームに楽器を数日間馴染ませてから作業に取り掛かります。
長旅で曇ったチューニングピンを一本ずつ磨きます✨
アクションを外して弦も綺麗にクリーニング。響板にはPETROFのデカール!
真鍮棒で駒打ち、弦を駒に密着させて振動を余さず伝えます。
鍵盤を全て外して棚板、鍵盤筬を掃除します。
キーピンを一本ずつ磨いて綺麗に、鍵盤動作を滑らかに。
本体、鍵盤筬のネジを増し締めしていきます。
鍵盤の高さ、深さを調整するパンチング紙もあらためて選別。後々に作業する調律師のために規格を統一しています。
フロントキーピンの角度も修正、鍵盤上下の摩擦抵抗を最小限に。
鍵盤も掃除、キーホールに残った小さな木屑をブラッシング。
鍵盤遊びを専用プライヤーで適切に調整しました。
アクションスクリューをチェック&増し締め。
アクションを戻してハンマーと弦の合わせ作業。
ハンマーの進行方向、角度、間隔を細かく修正。
ハンマーが綺麗に整ったところでいったん調律。
バランスキーピンの前後位置を細かく修正。
キャプスタン調整後に鍵盤の高さ調整(均し)を実施。
専用パンチング紙を用いて白鍵高さを均します。
同様に黒鍵の高さも12.3mmで均一に調整。
こちらもバランス用パンチング紙で地道に微調整。
フロントパンチング紙を用いて鍵盤深さ10mmで調整。
キャプスタン上下をあらためてリセット。
キャプスタンの角度、間隔を専用プライヤーで調整。
キャプスタン前後位置も細かく調整。弾き心地に関わります。
バックチェック、ブライドルワイヤーをプライヤーで調整。
この日はここで終了、作業は翌日へ持ち越し...
(ちなみにPETROF掛け時計はチェコ時間🕟)
さて、作業を再開。鍵盤の高さをあらためてチェック、綺麗に均されています✨
ハンマーと弦の接近距離を調整。工場出荷のピアノは広め、2~3mmに精密に整えることで演奏表現UP👍
あらためて鍵盤深さも再チェック、
ハンマーストップ調整、弦から15mmの距離に設定。
ダンパーのチェック後、整音作業。硬い音質を聴き分けてハンマーフェルトに針を入れて弾力性を揃えていきます。
針跡を処理、毛羽立ちを整えて艶やかなサウンドに✨
最後に3弦合わせ、ハンマー先端と弦の接点を弾いてチェック...
3弦とハンマーが同時に接するようファイラーで微調整。ピアニッシモに輪郭が宿って弱音も美しく発音。
最後に拾い調律、幾度もチェック&調整を繰り返すことで音楽的なピアノに。
プレップを終えたPETROFアップライト最上位モデル。輸入(工場出荷)したピアノはあくまで素材、「良い楽器は一日にして成らず」です。
整備後はピアノプレップ店主自らピアニストの目線で必ず試奏。プレップアップ作業にも料理と同じく「味見」「感性」が必要。5歳からピアノを弾き続けてきた経験が今の仕事に大きく役立っています。
鍵盤蓋&パネルを装着。ウォルナット艶出の美しい木目🌳
PETROF P131M1 Walnut High Polish
Discacciati Piano Bench Mod.105
PETROF用にオーダーしたイタリア製ピアノ椅子とコーディネイト。木製ハンドルなどイタリアらしいセンスの良さが光ります✨
早くも試弾をご希望のリクエストを頂いています。皆様もバラエティ豊富なペトロフピアノの中からご興味のあるモデルがございましたらどうぞ気軽にご相談ください!Těšíme se na vás😊
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