早いもので今日からもう3月ですね(汗)
今年は新型コロナウィルスの影響もあって
各地公演が中止となっていますが、店主も
幾つかのコンサート仕事がキャンセル...。
 
ただそのぶん時間をプレップアップ作業や
お客様のメンテナンスに充てられるわけで
自分の出来ることにいそしむのみ、経験上
こんな時に思わぬアイデアが浮かぶもの。
コロナウィルスに感染しないように最大限
注意を払いながら業を営んでまいります。
 
入荷したペトロフ小型アップライトピアノ
上品な雰囲気漂うマホガニー艶出モデル、
お洒落なイタリア製ピアノ椅子とコーデ♪
 
ヨーロッパでも昔から高級家具に重用された
マホガニー材、現在は伐採規制の対象に...。
この美しい赤茶色の木材も将来もしかすると
希少価値が出るなんてことも?あり得ます。
 
そんな綺麗なマホガニーモデルをプレップ!
作業の模様を皆様にご紹介、記事の最後に
テスト演奏も掲載、この緊急事態にあっても
SNSで情報発信できる時代となりました。
 
まずはアクション&鍵盤をすべて外して
内部のクリーニングから実施します。
 
チューニングピンを綺麗に磨いて...
 
鍵盤下の棚板&鍵盤筬を掃除します。
 
鍵盤筬のネジをすべて増し締めします。
 
176本のキーピンの汚れ、ベトツキを
拭って滑らかな弾き心地を作ります。
 
フロントキーピンも摩擦抵抗を考えて
正しい角度に微調整をします。
 
フロントキーブッシングクロスを圧縮、
鍵盤に適切な遊びを作っていきます。
 
鍵盤後部のキャプスタンスクリューを研磨、
これもまた弾き心地に関わる作業工程。
 
長い船旅でハンマーの間隔に狂いあり...
ひとつずつネジで正しい位置に調整します。
 
ハンマー弦合わせ完了、きちんと整えると
間隔も角度も綺麗にそろいます。これから
ピアノを購入する方は要チェックですね。
 
バランスキーピンの前後位置を調整。
 
キャプスタンを回して上下レベル調整。
アクションにしっかり鍵盤の力が伝わるよう
正しいポジションにリセットしていきます。
 
続けて定規で白鍵、黒鍵の高さチェック。
 
様々な厚さのパンチング紙で調整。
 
ご覧の通り均一に揃うと白鍵の境界線が
ムラなく一枚板のようにみえます。
 
鍵盤深さを調整後、ハンマー接近距離を
ひとつずつチェック&調整していきます。
 
バックチェック、ブダイドルワイヤーを
専用プライヤーで正しいポジションに。
 
ハンマーストップ調整は15~13mmに。
 
ダンパーの動作&掛かりをチェック...
 
新品のためA=443Hzで調律を実施。
 
最後に整音作業、ハンマーの弾力性を
針刺しで調整、抜けの良い明朗な音が
つらなるよう経験を頼りに実施します。
 
針の跡を消すと同時に艶っぽい音に...
シューシャインでハンマーフェルト表面を
綺麗に整形していきます。
 
最後に「3弦合わせ」、コンサートピアノで
行う作業をアップライトピアノでも実施...。
輸入元として最高のコンディションにして
お客様にペトロフピアノをお届けします♪
 
手間と時間をかけてプレップアップ完了!


一夜が明けて店主が小学校6年の発表会で
演奏したリスト「ためいき」でチェックを...
たどたどしいのはご愛敬、なんとか冒頭だけ
指が覚えていました。脳より記憶力良い?
 
小型でも良質な響板のため豊かな響き...
入荷したときはボヤけた音像、もさっとした
弾き心地でしたが、プレップアップによって
艶やかに歌うような音色、ビロードのような
滑らかなタッチに生まれ変わりました^^
 
PETROF P118P1 Mahogany High Polish
Discacciati Piano Bench Mod.105
夜になるとボヘミアンガーネットのような
大人っぽい渋い趣きのマホガニー艶出✨
 
イタリア製ピアノ椅子はマロン色のシート、
ベージュ、グリーン、ピンク、空色など…
その他のカラーバリエーションもご用意。
お客様の好みにカスタマイズできますので
ご購入の際に遠慮なくお申し付け下さい。
 
皆様のご試弾を心よりお待ちしています♪
 

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