旅立つピアノあれば来たるピアノあり...。
出荷と入荷で慌ただしい今日この頃です。
先日届いたペトロフ中型アップライトピアノ
P125F1ウォルナット艶出のプレップ作業が
本日完了しましたので作業風景をご報告!
シックで上品な色合いが大人の装いを醸す
ウォルナット艶出塗装、深い森を思わせる
木目とデザインの美しさに魅入られます♪
まずはアクションを外してクリーニング!
チューニングピンもピカピカに磨きます。
鍵盤をすべて外して棚板&筬を掃除。
キーピン176本をひとつずつ磨きます。
深さを整えるためのフロントパンチング紙。
店主を含め、その後に作業をする調律師が
調整しやすいよう不要なものを選別します。
フロントキーピンの角度を微調整します。
ちょっとした手間が弾き心地を変えます。
キーホールに残っている木屑を掃除。
駒と密着するよう弦を「駒打ち」。
アクションを装着してまずは弦合わせ。
ハンマーの進行方向をノリ紙で微調整。
弦とハンマーの接点が正確に揃いました。
打鍵の力がアクションに存分に伝わるよう
鍵盤後部のキャプスタンを調整します。
こうして鍵盤高さの凹凸を定規で確認...
バランスパンチング紙で高さを調整。
鍵盤の高さを精密に均していきます。
弾き心地の基本は「鍵盤均し」にあり。
キャプスタンの前後・間隔を調整します。
バックチェック、ブライドルワイヤーも調整。
ピアニッシモ、トリルの連打性に関わる
ハンマー接近距離をひとつずつ調整。
この日はここで作業終了、続きは翌日に。
鍵盤の深さをフロントパンチング紙を
抜き差しして10mmに揃えました。
ハンマーストップ、ダンパーをチェック後
A=443Hzに調律をセットしました。
そして音質の粒を揃えるための「整音」
ハンマーフェルトに針を刺すことで硬さを
調整、工場でも当然実施しているのですが
最終的には現場の技術者が仕上げます。
過去に輸入されていたペトロフピアノには
こうした作業が徹底されていませんでした。
「3弦合わせ」もそう、3本の弦がハンマー
先端に同時に接するように緻密に調整...。
最後にハンマーフェルトをきれいに整形、
繊細なピアニッシモ&艶々しく歌うような
音色のペトロフピアノに仕上がりました♪
プレップアップが完了したP125F1モデル、ピアノ上級者にもご満足頂ける一台です!
ヨーロッパでも歌うような音色と評される
PETROFで奏でるサティの「Je te veux」
丁寧なプレップアップ作業を施したことで
輪郭と朗らかさが同居するサウンドに...。
軽快な弾き心地に仕上げています♪
ウォルナット外装の木目も美しい紋様...
国産ピアノとはまた異なる美的センス!
PETROF P125F1 Walnut High PolishDiscacciati Piano Bench Mod.105
初心者にもプロの演奏家にも間違いなく
お楽しみ頂けるピアノに整っています^^
お孫様の世代までご愛用頂けるチェコの
老舗メーカーPETROFの中型アップライト、
興味のある方はぜひ気軽にご試弾を!