フジコ・ヘミングさんの映画を観てきました。
ビルトゥオーゾ寄りのピアニストではないと思うし、
演奏にはミスもあるのですが、
そんなことを越えて感動させる説得力というものが、
音楽の世界にはあるのだと、
納得してしまいました。
たくさんの人が熱狂するのは、
フジコ・ヘミングさんという人そのものを、
演奏から感じるからかもしれませんね。
演奏と演奏する人とは、
切り離せないものなのだと、
腑に落ちた気がします。
超絶技巧のピアニストのように弾けなくても、
ミスをしたり間違えたりすることがあっても、
音楽に心を込めて、
その時の自分の精一杯で演奏すれば、
人の心を動かす演奏になるのかもしれませんね。
歩行器の助けなしには歩けなくなって、
お辞儀のために立ち上がることすら大変そうな中でも、
エネルギッシュに演奏会を続けている様子は、
それだけでもすごすぎです。
右耳の聴力を失っていて、
年齢的には、左耳も万全ではなかったのではと思うのですが、
そんなことも、
音楽の本質には関係ないのかもしれません。
今頃は天国でピアノを弾いているのかな。
残して下さったものの多い方なのだなと、
思いました。
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