テクニックもバージョンアップしませんか? | ピアノ演奏を科学する 

ピアノ演奏を科学する 

【手に負担のない、解剖学を取り入れた脱力ピアノ奏法】

上手く弾けないのはなぜ?
どうやったらうまく弾けるの?
機能解剖学をはじめとして脳科学、発生学、神経生理学、発達のことなどを踏まえて、仮説を立てて実験してうまくいったことなどをシェアしたいと思います

今年からマッピングのクラスが増えて、月に3回 同じテーマについてレクチャーしています。
 
第1回目は「手」
 
みなさん手について、よく見てて、それなりに知っているつもり
…だけれど、誤解がたくさんありますあせる
 
そもそも5本指のうち親指は違うとは思っているけれど、あとの4本は同じだけ筋肉があるって思ってたり…
 
え…違うの!?
 
そうなんですよ〜
 
ピアノを弾くために使う筋肉の多くが腕についています。
 
そして、その筋肉の数が指によって違う!
(くわしくは以前の記事をみてくださいね )
 
例えば小指は他の指より細くて短いけれど、握るための筋肉が特別についているので、使い方によっては とても「強い指」です。
 
それぞれの指は特性があって、違うのです。
 
それを同じにするために鍛えよう!というのは、そもそも無理があります。
 
だって筋肉の数が違うんだもの…
4の指がかわいそすぎる…
 
 
ハノン教本には
「1本ずつ独立させる」ための練習
と書かれています。
 
その考えを基本にして教えていらっしゃる先生が多いと思います。
 
でもね…
 
ハノン先生は1820年生まれです。
みなさんが使われているハノン教本は、1878年の世界博覧会で銀メダル受賞したそうです。
 
レントゲンがX線を発明したのは、それよりずっと後(ウィキペディアによれば1895年?96年?)です。
 
ハノン先生が骨の仕組みや筋肉についてどれくらいご存知だったか…
(そんなにはご存知じゃなかったと想像できますよね。)
つまり、手の仕組みをよく知らないで考えたテクニックというわけです。
 
 
ハノン教本に載っている曲は、特に譜読みも必要ないし、スケールやアルペジオなどは曲に活用できるし、いいところがたくさんあると思います。
(私もレッスンで使っています)
 
でも「考え方」や「手の使い方」は、現在の情報を取り入れて 身体に無理の少ないテクニックを考えるほうがいいと思うのです。
 
もう亡くなった巨匠と呼ばれたすばらしいピアニストたちも、(何人かは)手を壊していたという話を聞いたことがあります。
 
 
大好きなピアノを自分の思ったように演奏するために一生懸命練習して、その結果が手を壊して弾けなくなった…なんて悲しすぎますえーん
 
人の身体はそれぞれ微妙に違います。
(構造はほぼ同じです)
 
骨太だったり細かったり、指の長さも、手の厚さも
 
自分が同じ練習をして大丈夫だったから、きっとみんな大丈夫…とは限りません。
 
先生方はぜひ、手を痛めてしまう可能性ができる限り少ないピアノ奏法を教えてほしいと思います。
 
・楽曲を知ること
・ピアノの構造を知ること
・身体の構造を知ること
 
その上でピアノのテクニックを考える
 
そのテクニックを使って、その瞬間の自分の表現したいことを自由に演奏する音譜
 
もしかしたら、大転換になるかもしれないけれど
 
より良くなるために、新しい方法を学んでみてくださいねニコニコ
 

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