神奈川県の鎌倉市。JR横須賀線などが通る鎌倉駅から横浜方面へ、ふた駅目となるJR大船(おおふな)駅。そこからすぐ近くに私たちのピアノショールーム、湘南のピアノ百貨があります。
久しぶりのブログ更新となりましたが、今回はショールームに新しく仲間入りした中古ピアノの中から、家具調のコンパクトピアノをご紹介します。
※チェリー材使用の家具調ピアノ
今回紹介するのは、最近特に希望の多いコンパクトな家具調ピアノ。
George Steck (ジョージステック)
C-113FD
間口148:奥行59:高さ113(cm)
メーカーは「sejung(セジョン)」。このピアノの製造当時、中国の青島(チンタオ)に工場がありました。
ピアノ百貨技術部の一員でもある私(スタッフ)も視察で2度訪問し、工場規模の大きさと製造工程の最新設備に驚いた記憶があります。
※チッペンデール様式のデザイン
ヨーロッパや米国で人気のコンソールタイプ。実は日本でも設置場所の関係などでコンパクトなピアノを探す方も増えています。
ピアノ教室の先生からも生徒さん宅の電子ピアノをピアノへ買い替えるにあたり、電子ピアノと同じスペースで置けるピアノはないか…といった相談もあります。
ヤマハ・カワイといった有名ブランドでは、意外と数量が作られてはいません。
さて、ピアノの紹介でした。中古ピアノは、その整備内容が重要です。
ただ単に外装をきれいにして音を合わせる(調律)だけでなく、音質や響きなど音のバランスを整える「整音」。内部器械(アクション)や鍵盤の深さ、働きを調整しそのピアノのもつ表現力を最大限発揮するための「整調」など。
腐食が進むと連打ができなくなるなど演奏性に直結するブライドルテープやバットフレンジコード。劣化が進むともちろん交換が必要ですが、このピアノにはごらんの通り痛みがほぼありません。
弦やチューニングピンなどのほか、多くの金属が使われるピアノ。鍵盤の働きに大きく影響するキーピンも丁寧に磨き上げられピカピカ。
ピアノの中で一番重要と私たちが考える「響鳴板」。きれいにスプルース材同士が継がれていて割れもありません。おや、何やら張ってあります。
優良なスプルース材を使用していますよ、という証明書ですね。
そういえば、このピアノブランドについて興味深い話しが。
「Gerge Steck」は1857年にアメリカで設立された製造者の名に由来するブランド。
あの発明家トーマス・エジソンをも魅了し、トーマス・エジソン博物館には今も彼とその家族が愛用したグランドピアノが展示されているそうです。(欧州のピアノディーラーHPより)
※ニッシンエレクトロ ピアメイト
もうひとつ、このピアノには消音(サイレント)機能が付いています。10年ほど前のモデルなのでピアノのプライスには今回反映されていません。要するに消音ピアノ部分はおまけ。
少し前のモデルで電子機器として今後の寿命も気になるところですが、動作確認や機能チェック済み。良い状態で、まだしばらくは使用できそうです。
※消音ユニット付きの中古ピアノです
製造も2013年と年式は浅め。良質のコンパクトピアノをお探しの方はどうぞ。