ジャン・チャクムル君ピアノリサイタル♪ | piano*演奏会*庭の花

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今日は三重県文化会館へ、去年11月、第10回浜松国際ピアノコンクールで優勝されたジャン・チャクムル君のリサイタルを聴きに行ってきましたニコニコ

 

三重県総合文化センターの一角にあります。

 

チャクムル君、メチャ可愛かった~~ラブラブ
 
(サイン会で)
 
開演前にずーっと大きな声でおしゃべりしてた私の後ろの席のおばちゃんがチャクムル君が出てきたとたん、「あら~あんなかわいらし」
と(大きな声で)つぶやいてました。
私も心の中で『可愛い~』と叫んでましたけど(笑)
 
プログラム。
 
 
浜コンのファイナルで見たお姿と同じ、スラーっとスマート、クルクル巻き毛。
ブライアン・メイと同じで伸びると爆発するくせ毛ですね。
 
ゆっくりお辞儀するときにニコーって笑います。
あんな可愛らしい笑顔見せられたら、おばちゃんたちみんなキュンとなりますよね。
 
黒のベルベットのジャケットにグレーのパンツ、キレイな青いシャツがお洒落です。
 
 
浜コンのときも思ったけれど、この人とってもお洒落です。
センスもいい。
カチューシャなんかつけちゃって、オシャレに凄く気を使ってるのわかります。
 
(ところがこのカチューシャ。
1曲目におでこにつけて出てきたのですが、演奏するうちにだんだん下がってきて…
チャクムル君が演奏で激しく体を動かすたびにカチューシャが落ちるんじゃないかと心配で気が気じゃありませんでした滝汗
演奏中に落ちて鼻まで来たらどうするのだろう?と。
 2曲目には自分でも気になったのか外されて、ピアノの上に置かれたので、ホッとしました笑)
 
チャクムル君、ピアノに向かって座ると目をつぶって真剣な表情に変わります。
 
ピアノはカワイ本社から運ばれたというShigeruKawai。
1曲目のメンデルスゾーンの「スコットランドソナタ」。
ピアノの音が美しい~
このホール、やはり音響抜群です。
広いホールですが響き過ぎることなく、ピアノの様々な音をクリアーに観客席にまんべんなく伝えます。
 
ジャン・チャクムル君の音の第一印象は「カラッとしてる」でした。
柔らかく丸い音でなく、澄みきっていて鋭く乾いた音。
 
1月に同じこの会館で聴いたソヌ・イエゴンさんとは全然違う音。
イエゴンさんの音は丸くじんわり柔らかい音。
 
チャクムル君の弾くShigeruKawaiの音は、ソプラノのメロディはフルートかピッコロの管楽器のような音で、内声の音は弦楽器の音。
 
とくにそれを2曲目のバッハ、イギリス組曲第6番で感じました。
 
今日、遠出してでもどうしても聴きたいと思った理由は、バッハのイギリス組曲を演奏されるから。
 
イギリス組曲はパルティータと同じ、アルマンドやクーラントなどの舞曲が組曲になってる。
今パルティータを練習中なので、聴いて参考にしようというのもおこがましいですが、チャクムル君がバッハをどういう風に弾くのか凄く興味があって 。
 
この間のレッスンで、先生に「バッハを弾くとき参考にCDなど聴かれると思いますが、バッハはピアノでなく協奏曲や管弦組曲などを聴かれるといいですよ」
と言われました。
 
チャクムル君の演奏を聴いて、その意味がよくわかりました。
ピアノで弾いていてもそれぞれの声部がいろんな楽器に聴こえるんです。
フルートやトランペットなどのソロと、対旋律になる弦楽器群。
それをピアノで見事に弾きわけている。
 
内声の、正に内なる、こもっていてもはっきり聴こえるピアニッシモ…
鍵盤の中で作るタッチというのでしょうか。
とくに、4曲目の魂のこもったサラバンドからの、リズミックな装飾音が楽しげに踊るガボット。
だんだん頬を紅潮させて演奏するチャクムル君。
バッハ、渾身の演奏。
本当に素晴らしかったです!!
 
アンジェラ・ヒューイットさんのイギリス組曲第6番ガボット。
 
弾き終わって放心状態から、立ってお辞儀のニコーッがホント可愛いです恋の矢
 
浜コンでも思ったけれど、チャクムル君の演奏って、弾き始めた瞬間にその曲の世界へ彼自身が行ってしまう感じがある。
観客は取り残されるというか。
 
でもその彼が入って行った世界に、いつの間にか観客も引きずり込まれてるんですよね。
客観的に聴いていたのに、いつの間にかどっぷり浸かってる。
バッハもあまり聴かない曲を6曲も聴かされたら気持ちよくなって眠たくなるかと思ったら大間違い。
真剣に緊張感とともに聴き、入り込んでしまった。
それぐらい良かった。
 
 
ショパンを2曲弾かれましたが、ワルツ第1番は少しテンポの速すぎるワルツになってたり、24のプレリュード第6番はもっと雰囲気があっても…というのも感じられました。
音はクリアで綺麗だし粒だちもいいんだけど、テンポが速すぎて大事なところミスタッチしてたり。
指は回るけれど、甘い音や色気がある感じはあまりしません。
あと10年したらどんなショパンを演奏されるようになるか、楽しみですね。
 
プレリュード6番から切れ目なく弾かれたファジル・サイの『ブラックアース』は不思議な演奏方法をしていて、ああいう現代曲は初めて聴きました。
左手を伸ばして弦を押さえ、右手で鍵盤を弾くとメロディのある打楽器のような音がするのです。
その雑音のような音と、美しいピアノそのものの響きとの対比が美しい曲でした。
 
今回もソヌ・イエゴンさんのときと同じワンコイン500円の、午前から始まるたった1時間のリサイタル。
始まる前にこの会館の館長さんのちょっと笑えるお話があり、演奏後にはチャクムル君ご本人のトークがありました。
 
チャクムル君の第一声は「ミエノミナサン、コニチワー」
かわいービックリマーク拍手拍手
「素晴らしいピアノ、素晴らしいホールで演奏できて幸せです。」
とニッコニコ笑顔でした。
そしてアンコール曲のシューベルトの「美しき水車小屋の娘」について説明してくれました。
悲しげな旋律から長調に転調する中間部は、ピアノのメロディがボーイソプラノの歌に聴こえました。
素晴らしかった~
 
 
サイン会は長蛇の列でした!!
このワンコインコンサートは97回を数えますが、一番の観客の入りは綾戸千恵さんの時で入れない方もいたそう。
今回のジャン・チャクムルさんはそれに次ぐ2番目の入りだそうです。
サインの列が物語ってるように、女性ファンの多さだと思います。
予想外でした。
浜コンでの人気がこんなところまで影響するとは。
それとも、今日ワンコインだから来てみたらメチャ可愛かったんで、早速CD買って列に並んだ?
 
私もご多分に漏れず、ちゃっかりCDと浜コンのプログラムにサインもらっちゃいました。
 
 
ちょっとしたプレゼントを差し上げたら、メッセージを書いてくれましたラブ
 
 
 一生懸命細かい字でサインとメッセージを書いてます照れ
 
一人一人に「来てくれて本当にありがとう」と声をかけてました。
 
お疲れのところ本当にありがとうございましたビックリマーク
 
20日にある札幌公演のため、明日には北海道へ立たれるそうです。
 
体に気をつけて頑張ってくださいね音譜