レイフ・オヴェ・アンスネスの21歳の頃の演奏 | ピアニスト 清水信守 Nobumori Shimizu

ピアニスト 清水信守 Nobumori Shimizu

埼玉県川口市在住のピアニスト、清水信守のブログです。
埼玉県川口市の清水ピアノスクール(https://shimizu-piano-school.com/)主宰

私はノルウェーのピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスの大ファンです。

 

豊かな音楽性、スケールの大きさ、そして繊細さをも併せ持つ演奏に、しばしば時間を忘れて聞き惚れてしまいます。

 

初めてアンスネスの演奏に触れたのはパリで買ったCDでした。

 

グリーグのピアノ協奏曲、ピアノソナタ、抒情小曲集が入ったCDは今でも愛聴しています。

 

それまでグリーグのピアノ協奏曲には、冒頭は有名だけど暗い曲くらいの印象しかありませんでしたが、このCDのおかげで一番好きなピアノ協奏曲になりました。

 

せっかくなのでアンスネスのグリーグのピアノ協奏曲の演奏を貼らせて頂きます。

 

 

 

 

アンスネスの演奏を聴くたびに感銘を受けるのは、演奏の自然さと超絶技巧が同居していることです。

 

普通はガンガンと弾いて技巧を前面に出ると、押しつけがましくなる演奏になりがちですが、アンスネスの場合はどんなに激しい場面でも演奏の自然さが失われず、むしろ抒情性と豊かな音楽性を感じる程です。

 

私はフランスにいた頃、可能な限りアンスネスのコンサートには足を運んでいました。

 

どのコンサートも素晴らしかったですが、特に圧巻だったのは2010年のシャンゼリゼ劇場でのソロリサイタルです。

 

シューマンの子供の情景とムソルグスキーの展覧会の絵が入ったプログラムでしたが、決してソロリサイタル向きでないシャンゼリゼ劇場を、豊かなピアノの響きで埋め尽くしブラボーの嵐でした。

 

さてそんなアンスネスですが、例に漏れず少年時代は神童だったそうで、本人が語るところによるとノルウェーは比較的小国だったため、国を挙げてアンスネスの活躍をバックアップしてくれたそうです。

 

ノルウェー政府のサポートもあり、特に大きな国際コンクールに参加することもなく、国際的な演奏活動をスタートしたアンスネスですが、なんと21歳の頃の演奏を見つけたので貼らせて頂きます。

 

 

 

ショパンのピアノソナタ第3番ですが、特に26分20秒辺りからの最終楽章が圧巻です。

 

これはもう、国を挙げて応援せざるを得ないような演奏となっています笑