民間軍事会社ワグネル創立者、プリコジンは、社会から抹殺されてしまいましたね。
ウクライナ戦争、今後のありうる展開について、北野幸伯さん発行の『ロシア政治経済ジャーナル』から記事をご紹介します。
(以下引用)
「ウクライナーロシア戦争の落としどころ」
に関する(読者さんの)ご質問です。お答えします。
▼ゼレンスキーとプーチンの望み
まず、ゼレンスキーとプーチンの望みを理解しましょう。
ゼレンスキーの望み。これは、間違いなく、
「ロシアに奪われているすべての領土を取り戻すこと」です。
具体的にいうと、ルガンスク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州、そしてクリミア。
〇〇州と書きましたが、ロシア軍が州のほとんどを支配できているのは、ルガンスク州だけです。
次に、プーチンの願いを見てみましょう。
彼は当初、「全ウクライナの支配」を狙っていました。最初から首都キーウに進軍したことでわかります。
しかし、首都陥落がかなわなかったので、
「今支配している場所をロシア領とすることで停戦したい」と要求が変わりました。
(@ロシアは昨年9月、上記4州を勝手に併合しています。)
まとめると、
ゼレンスキーは、すべてを取り戻したい。
プーチンは、今支配している場所をロシア領にして終わらせたい、
となります。
に関する(読者さんの)ご質問です。お答えします。
▼ゼレンスキーとプーチンの望み
まず、ゼレンスキーとプーチンの望みを理解しましょう。
ゼレンスキーの望み。これは、間違いなく、
「ロシアに奪われているすべての領土を取り戻すこと」です。
具体的にいうと、ルガンスク州、ドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州、そしてクリミア。
〇〇州と書きましたが、ロシア軍が州のほとんどを支配できているのは、ルガンスク州だけです。
次に、プーチンの願いを見てみましょう。
彼は当初、「全ウクライナの支配」を狙っていました。最初から首都キーウに進軍したことでわかります。
しかし、首都陥落がかなわなかったので、
「今支配している場所をロシア領とすることで停戦したい」と要求が変わりました。
(@ロシアは昨年9月、上記4州を勝手に併合しています。)
まとめると、
ゼレンスキーは、すべてを取り戻したい。
プーチンは、今支配している場所をロシア領にして終わらせたい、
となります。
▼戦況は?
次に、戦況はどうなのでしょうか?
今年の1月、プーチンは、ゲラシモフ参謀総長をウクライナ特別軍事作戦の総司令官に任命しました。
彼は、「ハイブリッド戦略」で世界的に有名な人物です。つまり、プーチンは今年はじめ、「最終兵器」を投入したのです。
プーチンは、「3月中にルガンスク州、ドネツク州のすべてを制圧せよ!」と命令しました。
ところが、ゲラシモフは、成功しませんでした。
ロシアは、防衛戦の準備を開始します。
6月からウクライナの反転攻勢がはじまりました。
皆さんご存知と思いますが、ウクライナ軍は苦戦しています。
なぜでしょうか? 大きな要因が二つあるでしょう。
一つ目は、地雷です。大量の地雷のせいで、ウクライナ軍はなかなか先に進めません。
二つ目は、航空優勢をロシア軍が確保していることです。
▼欧米は?
ウクライナ戦争について、決定的な事実があります。それは、
「ウクライナは、欧米からの支援なしでは、絶対にロシアに勝てない」
ということです。
つまり、ウクライナの運命は、「欧米がどこまでウクライナへの支援を継続できるか」で決まるのです。
では、欧米はどうなのでしょうか?
次に、戦況はどうなのでしょうか?
今年の1月、プーチンは、ゲラシモフ参謀総長をウクライナ特別軍事作戦の総司令官に任命しました。
彼は、「ハイブリッド戦略」で世界的に有名な人物です。つまり、プーチンは今年はじめ、「最終兵器」を投入したのです。
プーチンは、「3月中にルガンスク州、ドネツク州のすべてを制圧せよ!」と命令しました。
ところが、ゲラシモフは、成功しませんでした。
ロシアは、防衛戦の準備を開始します。
6月からウクライナの反転攻勢がはじまりました。
皆さんご存知と思いますが、ウクライナ軍は苦戦しています。
なぜでしょうか? 大きな要因が二つあるでしょう。
一つ目は、地雷です。大量の地雷のせいで、ウクライナ軍はなかなか先に進めません。
二つ目は、航空優勢をロシア軍が確保していることです。
▼欧米は?
ウクライナ戦争について、決定的な事実があります。それは、
「ウクライナは、欧米からの支援なしでは、絶対にロシアに勝てない」
ということです。
つまり、ウクライナの運命は、「欧米がどこまでウクライナへの支援を継続できるか」で決まるのです。
では、欧米はどうなのでしょうか?
欧州は分裂しています。
ロシアからの脅威をあまり感じない国々、たとえば、ドイツ、フランス、イタリアなどは、
「ウクライナが領土を一部失っても、はやく戦争を終わらせたい」
と考えている。
一方、「プーチン・ロシアを打ち負かそう」と考えているのが、ロシアから近い国々。
たとえば、バルト三国やポーランドなど。そして、イギリス、アメリカです。
▼アメリカは?
アメリカのバイデン大統領は、戦略的に見て、「ロシアを打ち負かさなければ」と考えていました。
どういうことでしょうか?
もし、欧米が支援するウクライナがロシアに負ければどうなるでしょうか?
習近平は、
「欧米が支援するウクライナは負けた。俺が台湾侵攻を決断しても、欧米が支援する台湾に勝てるだろう」
と考えるでしょう。
台湾侵攻 = 日米台 対 中国 の戦争
の可能性が高まります。
▼「4正面作戦」を強いられるアメリカにとって最悪のシナリオとは?
というわけで、バイデンは基本的に、「ウクライナが勝つまで支援する」という姿勢です。
ところが、状況は常に変わります。バイデンが、心配な状況が発生してきたのです。
なんでしょうか?
「中東戦争勃発の可能性」です。
具体的には「イスラエル・イラン戦争」です。
なぜ?
米英仏独ロ中は2015年、イランといわゆる「核合意」を成立させました。
ところが2018年、トランプさんが核合意から離脱し、イランへの制裁を復活させた。
これにブチ切れたイランは、ウラン濃縮度をあげていきます。
そして、核兵器製造に必要な「90%」に迫っているのです。
『NHK NEWS WEB』3月1日。
〈IAEA=国際原子力機関は、イランの核施設で濃縮度が84%ほどの高濃縮ウランが見つかったとする報告書をまとめました。
イラン側は「意図しない濃縮が起きた可能性がある」としていますが、ウランの濃縮度は、90%以上になると核兵器に転用可能とされていてIAEAが状況の確認を進めています。〉
ーー
日本を代表するリアリスト・伊藤貫先生によると、
イランは年内に核兵器を保有する可能性が高い。
しかし、イスラエルは、イランが核兵器を保有する前に戦争を開始する可能性が高い。
さらに、アメリカはイスラエルと共にイランと戦うことになる
というのです。
そうなると、アメリカは、ウクライナと中東で「二正面作戦」になってしまいます。
これは、「困った事態」でしょう。
しかも、「さらに困った事態」が起こり得ます。何でしょうか?
ウクライナ戦争、中東戦争が起こっているタイミングで、
中国が台湾に侵攻したら?
アメリカは、「三正面作戦」で勝てるでしょうか? おそらく無理でしょう。
さらに、習近平が金正恩に、
「今なら米軍は動けないから、南進して韓国を併合しちゃいなよ!」
とそそのかしたら?
ウクライナ戦争、中東戦争、台湾戦争、第2次朝鮮戦争
アメリカは、「4正面作戦」を強いられ、敗北する。
こんな悪夢のシナリオが、いま存在しています。
とりあえず、アメリカは、中東戦争が現実化しそうになった時点で、ゼレンスキーに事情を伝え、停戦に動くよう強要するでしょう。
「強要する」というのは、
「中東で戦争が起こりそうだから、これ以上支援を継続するのが難しくなる。
そうなると、ウクライナの敗北は決定的だぞ」と。
こういう状況になると、「落としどころ」は、
ウクライナは、ロシアが一方的に併合した4州とクリミアをロシア領と認めない。
現在の支配地域で軍事行動をストップして停戦。
といった感じになるのではないでしょうか。
▼今後の可能性
状況は常に移り変わっていて、未来も確定していません。そのため、常に複数の可能性が存在しています。
いくつかの可能性を見てみましょう。
・ウクライナが反転攻勢に成功する?
ウクライナが劣勢なのは事実です。しかし、南部では前進をつづけているようです。
(@ウクライナ軍の狙いは、
・ルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン、クリミアと続く陸路を分断する。
・クリミア大橋を破壊。
・クリミア孤立させ奪還すること でしょう。)
『NHK NEWS WEB』8月27日。
〈南部での反転攻勢を続けるウクライナ軍について、ロイター通信は26日、南部ザポリージャ州のロボティネを奪還したとする部隊の指揮官の話として、ウクライナ軍がロシア軍の最も強固な防衛線の一部を突破したという見方を伝えました。
部隊の指揮官はロイター通信の取材に対し「われわれは地雷が埋められた主要な道路を通過した。ここからはより早く進むことができる」と述べて進軍のスピードが今後、早くなると自信を示しました。
また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も26日に「ウクライナ軍は最も困難と考えられているロシア軍の防衛線を突破して前進している」と分析しています。〉
ーー
というわけで、ウクライナが反転攻勢に成功する可能性は、まだあります。
・プーチンの死がウクライナを助ける?
プーチンの健康状態について、元モスクワ国際関係大学教授のソロヴェイ氏や、SVR将軍は
「死が近い」と断言しています。
ソロヴェイ教授によると、「プーチンは、一人ではズボンもはけない状態」だとか。
「いやいや、しょっちゅう元気な姿がテレビに出ているでしょう?」
こう思う人が大半でしょう。
ところが、このお二人は、驚くべきことを語っています。
「プーチンはもはやどこにも行けない。今活動しているのは、プーチンの「影武者」だ!」と。
「トンデモ、トンデモ、トンデモ、トンデモ~~!!」こんな声が聞こえてきます。
しかし、日本以外の国々で、「プーチンに影武者がいる」説は、「一般的」になりつつあります。
たとえば、『ニューズウィーク』のような、「真面目な」媒体でも、取り上げられている。
『ニューズウィーク日本版』8月27日。
〈習慣や外見だけでなく、身長まで変化
経済学者でジョージタウン大学非常勤教授のアンダース・オースルンドは、「同時刻に『プーチン』が違う場所に現れたり、動きに明らかな違いがあったりする。
そして今度の『プーチン』は、どちらに時計をはめているか分からなくなっている。
主要メディアは、プーチンが影武者を1人か2人使っていると指摘すべきときだ」とXに投稿した。〉
ーー
全文はこちら。↓
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/08/post-102496.php
上の二つは、ウクライナと、同国を支援する日本にとって
「よいシナリオ」と言えるでしょう。
では、悪いシナリオは?
・イスラエルーイラン戦争勃発の日が迫り、バイデンはゼレンスキーに停戦を強要する。
上記のような、最悪の「4正面作戦」を回避するためには、常に「個別撃破」を心がけなければなりません。
それで、「ウクライナ問題を片づけて、中東にむかう」ということになるでしょう。
それができれば、中国が台湾侵攻に動く可能性を減らすことができます。
・2024年11月の大統領選で、トランプが勝利。
トランプは、「自分が勝利したら、ウクライナへの支援を真っ先に止める」と宣言している。
有言実行の彼は、実際にウクライナ支援を止める。
トランプさんは、2016年に選挙で勝利した時、共和党のメインストリームではありませんでした。
それで、2017年に大統領になった後も、大好きなプーチンとの関係を好転させることができなかった。
ところが、トランプさんはその後、共和党支配を実現しました。
ですから、彼がもう一度大統領になり、「ウクライナ支援を止める」と決めれば、そうなる可能性が高いです。
というわけで、ゼレンスキーは、
・年内に中東戦争がはじまる可能性が高まり、二正面作戦を嫌がるバイデンから停戦を強要される。
・それがなくても2024年11月にトランプが勝ち、支援を打ち切られる。
この二つのリスクがあります。
それで、冬がはじまる前に、大きな戦果をあげておきたいところでしょう。
繰り返しますが、その可能性はあります。
冬までに大きな戦果をあげることができなければ、
・ウクライナとロシア、今支配している場所で、とりあえず休戦
になる可能性が高まります。
私自身は、ウクライナが反転攻勢に成功し、奪われたすべての領土を取り戻すことを願っています。
ロシアからの脅威をあまり感じない国々、たとえば、ドイツ、フランス、イタリアなどは、
「ウクライナが領土を一部失っても、はやく戦争を終わらせたい」
と考えている。
一方、「プーチン・ロシアを打ち負かそう」と考えているのが、ロシアから近い国々。
たとえば、バルト三国やポーランドなど。そして、イギリス、アメリカです。
▼アメリカは?
アメリカのバイデン大統領は、戦略的に見て、「ロシアを打ち負かさなければ」と考えていました。
どういうことでしょうか?
もし、欧米が支援するウクライナがロシアに負ければどうなるでしょうか?
習近平は、
「欧米が支援するウクライナは負けた。俺が台湾侵攻を決断しても、欧米が支援する台湾に勝てるだろう」
と考えるでしょう。
台湾侵攻 = 日米台 対 中国 の戦争
の可能性が高まります。
▼「4正面作戦」を強いられるアメリカにとって最悪のシナリオとは?
というわけで、バイデンは基本的に、「ウクライナが勝つまで支援する」という姿勢です。
ところが、状況は常に変わります。バイデンが、心配な状況が発生してきたのです。
なんでしょうか?
「中東戦争勃発の可能性」です。
具体的には「イスラエル・イラン戦争」です。
なぜ?
米英仏独ロ中は2015年、イランといわゆる「核合意」を成立させました。
ところが2018年、トランプさんが核合意から離脱し、イランへの制裁を復活させた。
これにブチ切れたイランは、ウラン濃縮度をあげていきます。
そして、核兵器製造に必要な「90%」に迫っているのです。
『NHK NEWS WEB』3月1日。
〈IAEA=国際原子力機関は、イランの核施設で濃縮度が84%ほどの高濃縮ウランが見つかったとする報告書をまとめました。
イラン側は「意図しない濃縮が起きた可能性がある」としていますが、ウランの濃縮度は、90%以上になると核兵器に転用可能とされていてIAEAが状況の確認を進めています。〉
ーー
日本を代表するリアリスト・伊藤貫先生によると、
イランは年内に核兵器を保有する可能性が高い。
しかし、イスラエルは、イランが核兵器を保有する前に戦争を開始する可能性が高い。
さらに、アメリカはイスラエルと共にイランと戦うことになる
というのです。
そうなると、アメリカは、ウクライナと中東で「二正面作戦」になってしまいます。
これは、「困った事態」でしょう。
しかも、「さらに困った事態」が起こり得ます。何でしょうか?
ウクライナ戦争、中東戦争が起こっているタイミングで、
中国が台湾に侵攻したら?
アメリカは、「三正面作戦」で勝てるでしょうか? おそらく無理でしょう。
さらに、習近平が金正恩に、
「今なら米軍は動けないから、南進して韓国を併合しちゃいなよ!」
とそそのかしたら?
ウクライナ戦争、中東戦争、台湾戦争、第2次朝鮮戦争
アメリカは、「4正面作戦」を強いられ、敗北する。
こんな悪夢のシナリオが、いま存在しています。
とりあえず、アメリカは、中東戦争が現実化しそうになった時点で、ゼレンスキーに事情を伝え、停戦に動くよう強要するでしょう。
「強要する」というのは、
「中東で戦争が起こりそうだから、これ以上支援を継続するのが難しくなる。
そうなると、ウクライナの敗北は決定的だぞ」と。
こういう状況になると、「落としどころ」は、
ウクライナは、ロシアが一方的に併合した4州とクリミアをロシア領と認めない。
現在の支配地域で軍事行動をストップして停戦。
といった感じになるのではないでしょうか。
▼今後の可能性
状況は常に移り変わっていて、未来も確定していません。そのため、常に複数の可能性が存在しています。
いくつかの可能性を見てみましょう。
・ウクライナが反転攻勢に成功する?
ウクライナが劣勢なのは事実です。しかし、南部では前進をつづけているようです。
(@ウクライナ軍の狙いは、
・ルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン、クリミアと続く陸路を分断する。
・クリミア大橋を破壊。
・クリミア孤立させ奪還すること でしょう。)
『NHK NEWS WEB』8月27日。
〈南部での反転攻勢を続けるウクライナ軍について、ロイター通信は26日、南部ザポリージャ州のロボティネを奪還したとする部隊の指揮官の話として、ウクライナ軍がロシア軍の最も強固な防衛線の一部を突破したという見方を伝えました。
部隊の指揮官はロイター通信の取材に対し「われわれは地雷が埋められた主要な道路を通過した。ここからはより早く進むことができる」と述べて進軍のスピードが今後、早くなると自信を示しました。
また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も26日に「ウクライナ軍は最も困難と考えられているロシア軍の防衛線を突破して前進している」と分析しています。〉
ーー
というわけで、ウクライナが反転攻勢に成功する可能性は、まだあります。
・プーチンの死がウクライナを助ける?
プーチンの健康状態について、元モスクワ国際関係大学教授のソロヴェイ氏や、SVR将軍は
「死が近い」と断言しています。
ソロヴェイ教授によると、「プーチンは、一人ではズボンもはけない状態」だとか。
「いやいや、しょっちゅう元気な姿がテレビに出ているでしょう?」
こう思う人が大半でしょう。
ところが、このお二人は、驚くべきことを語っています。
「プーチンはもはやどこにも行けない。今活動しているのは、プーチンの「影武者」だ!」と。
「トンデモ、トンデモ、トンデモ、トンデモ~~!!」こんな声が聞こえてきます。
しかし、日本以外の国々で、「プーチンに影武者がいる」説は、「一般的」になりつつあります。
たとえば、『ニューズウィーク』のような、「真面目な」媒体でも、取り上げられている。
『ニューズウィーク日本版』8月27日。
〈習慣や外見だけでなく、身長まで変化
経済学者でジョージタウン大学非常勤教授のアンダース・オースルンドは、「同時刻に『プーチン』が違う場所に現れたり、動きに明らかな違いがあったりする。
そして今度の『プーチン』は、どちらに時計をはめているか分からなくなっている。
主要メディアは、プーチンが影武者を1人か2人使っていると指摘すべきときだ」とXに投稿した。〉
ーー
全文はこちら。↓
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/08/post-102496.php
上の二つは、ウクライナと、同国を支援する日本にとって
「よいシナリオ」と言えるでしょう。
では、悪いシナリオは?
・イスラエルーイラン戦争勃発の日が迫り、バイデンはゼレンスキーに停戦を強要する。
上記のような、最悪の「4正面作戦」を回避するためには、常に「個別撃破」を心がけなければなりません。
それで、「ウクライナ問題を片づけて、中東にむかう」ということになるでしょう。
それができれば、中国が台湾侵攻に動く可能性を減らすことができます。
・2024年11月の大統領選で、トランプが勝利。
トランプは、「自分が勝利したら、ウクライナへの支援を真っ先に止める」と宣言している。
有言実行の彼は、実際にウクライナ支援を止める。
トランプさんは、2016年に選挙で勝利した時、共和党のメインストリームではありませんでした。
それで、2017年に大統領になった後も、大好きなプーチンとの関係を好転させることができなかった。
ところが、トランプさんはその後、共和党支配を実現しました。
ですから、彼がもう一度大統領になり、「ウクライナ支援を止める」と決めれば、そうなる可能性が高いです。
というわけで、ゼレンスキーは、
・年内に中東戦争がはじまる可能性が高まり、二正面作戦を嫌がるバイデンから停戦を強要される。
・それがなくても2024年11月にトランプが勝ち、支援を打ち切られる。
この二つのリスクがあります。
それで、冬がはじまる前に、大きな戦果をあげておきたいところでしょう。
繰り返しますが、その可能性はあります。
冬までに大きな戦果をあげることができなければ、
・ウクライナとロシア、今支配している場所で、とりあえず休戦
になる可能性が高まります。
私自身は、ウクライナが反転攻勢に成功し、奪われたすべての領土を取り戻すことを願っています。