プーチンのメンターとして、ロシアで密かに影響力を持つ地政学者、ドゥーギン。
ドゥーギンはウクライナ戦争をどのように捉えているのでしょうか?
TBS NEWS DIG2月12日付けのインタビューを『ロシア政治経済ジャーナル』発行者、北野幸伯さんが紹介してくださいました。
編集されたインタビュー動画は、こちらで観られます。
(以下引用)
独裁者ヒトラーには、ハウスホーファーというメンターがいました。
独裁者プーチンには、アレクサンドル・ドゥーギンというメンターがいます。
昨年8月、彼の娘のダリアさんが爆殺され、世界的に有名になりました。
独裁者プーチンには、アレクサンドル・ドゥーギンというメンターがいます。
昨年8月、彼の娘のダリアさんが爆殺され、世界的に有名になりました。
その前は、マイナーな存在だった。
ですが、ロシア研究者の間では、ずっと前から有名な存在でした。
彼の影響力については、いろいろな説があります。
「西側メディアがネタとして作り上げだだけで、実はそれほど影響力はない」という人もいます。
しかし、私が元ロシア国営テレビ勤務の人から聞いた話によると、
「ドゥーギン信者のドミトリー・キシリョフがロシア・シヴォードニャのトップになってから、ロシアメディアはプロパガンダマシーンに変貌した」
そうです。
そして、FSBやSVRにもドゥーギン信者がたくさんいる。
さて、「プーチンのメンター」と呼ばれるドゥーギンは、ウクライナ戦争について、何を考えているのでしょうか?
TBS NEWS DIG2月12日付に彼のインタビューが載っていました。
▼ドゥーギンは、特別軍事作戦の失敗を認める
<ドゥーギン氏「この特別軍事作戦は軍事的な側面で見ると、失望に近いものになったと思います。
ですが、ロシア研究者の間では、ずっと前から有名な存在でした。
彼の影響力については、いろいろな説があります。
「西側メディアがネタとして作り上げだだけで、実はそれほど影響力はない」という人もいます。
しかし、私が元ロシア国営テレビ勤務の人から聞いた話によると、
「ドゥーギン信者のドミトリー・キシリョフがロシア・シヴォードニャのトップになってから、ロシアメディアはプロパガンダマシーンに変貌した」
そうです。
そして、FSBやSVRにもドゥーギン信者がたくさんいる。
さて、「プーチンのメンター」と呼ばれるドゥーギンは、ウクライナ戦争について、何を考えているのでしょうか?
TBS NEWS DIG2月12日付に彼のインタビューが載っていました。
▼ドゥーギンは、特別軍事作戦の失敗を認める
<ドゥーギン氏「この特別軍事作戦は軍事的な側面で見ると、失望に近いものになったと思います。
2月24日に我々が行った先制攻撃によって敵は混乱し(負ける)と思っていました。
素早く勝利が出来なかったことは社会を失望させたということを強調したいです。」>
正直です。
これは、「プーチンは当初、2~3日で侵攻が終わると確信していた。
正直です。
これは、「プーチンは当初、2~3日で侵攻が終わると確信していた。
だから、ウクライナ侵攻を『戦争』と呼ぶことを禁じ『特別軍事作戦』と名づけた」
という説を裏付けるものです。
▼ウクライナ戦争は「文明の戦い」
<ドゥーギン氏「国民はこの対立の規模を理解し始めました。
これは限定的な反テロ作戦や領土の統合ではなく、文明の戦いだということを国民が理解し始めたのです。
特別軍事作戦の目的を国民も政府も理解している通り、多極世界の構築であり、ロシアは中国やイスラム諸国や南米諸国等と同様に独立した極になります。
一極集中の世界と多極世界との戦いである長期的で大変な戦争に準備しなければならないということを理解したのです。」>
「ウクライナ戦争=文明の戦い」だそうです。
ロシア情勢をずっと追っている私から言わせてもらうと、これは【後付け】です。
プーチンは当初、「楽勝だ」と考え、「特別軍事作戦」と名づけた。
ところが、全然勝てない。
それで、「勝てない理由」を説明する必要が出てきた。
ロシアの国営メディアは、「ウクライナに勝てない」というと「恥」なので、
「ロシア軍がなかなか勝てないのは、この戦いがウクライナとの戦いではなく、
NATOや西側全体との戦いだからだ!」
と説明し始めました。
さらに戦争が長引くと、今度はプーチンが、
「西側の支配者たちは、悪魔主義者だ!」
と主張し始めました。
つまり、これは「神側(ロシア)と悪魔側(欧米)の聖戦なのだ」と。
ちなみに、プーチンによると、日本国は「悪魔側」です。
どう見ても「神側、悪魔側が反対なのでは?」と思うのは、私だけでしょうか?
▼この戦争は、ナポレオン、ヒトラーとの戦いに相当
<「これは国民戦争です。今この戦争はロシア社会にとって聖なる戦争です。
ロシア社会はかろうじて第3次大祖国戦争に適応しようとしています。
第1次大祖国戦争は1812年のナポレオンとの戦争で、第2次大祖国戦争は1941年~1945年の戦争です。
私たちは欧米との戦争に入ったということを国民が理解し始めました。
勝利するまでは欧米との交渉、ましてや操り人形のウクライナとの交渉はありえないということはわかっています」>
ドゥーギンは、ウクライナ戦争を、ナポレオンやヒトラーとの戦いと同列にしています。
しかし、ドゥーギンが語っていない、とても重要な事実があります。
ナポレオンは、ロシアに侵攻して敗北しました。
ヒトラーも、ロシア(ソ連)に侵攻して敗北しました。
しかし、ウクライナは、ロシアに侵攻していません。
今回は、ロシアがウクライナを侵略したのです。
だから、ウクライナ戦争を、ナポレオンやヒトラーとの戦いと同列にあつかうのは、正しくありません。
▼ロシアが勝つか、人類が滅亡するか
そして、ドゥーギンは、驚愕の戦争観を明らかにします。
この戦争の結末は、二つしかないというのです。
<ドゥーギン氏「ロシアが勝利するか、人類滅亡になるかの2択です。
3つ目のシナリオはありません。
我々は勝利しなければ止まることがないのでこの戦争はいつまでたっても続く可能性もありますが、人類滅亡であっという間に終わる可能性もあります。
西側がロシアかベラルーシに対して戦略核兵器、戦術核兵器を使えば、もうおしまいです。
NATO諸国が直接参加すれば状況が緊迫化し終末の日が早まります。
ロシアはこの戦争で負けることはないということを理解しないといけません。
クリミアや4つの新しい地域だけを失うだけではなく、自分自身を失うからです。
ロシアのすべての人がそれを分かっています。ウクライナは既に存在しません。
もう終わっています。
勝利することはありません。
ロシアに負けるか、全人類とともに滅亡するかです」>
ここ、何度も読み返してほしいと思います。
この戦争の帰結は、
「ロシアが勝利するか、人類滅亡か」
二択しかないそうです。
なぜそういう結論になるのでしょうか?
ロシアが通常兵力の戦いでいよいよ負けそうになったら、核兵器を使うからでしょう。
そうなると、第3次大戦が勃発し、核の撃ち合いに発展し、人類は滅亡します。
つまり、彼は「人類を滅亡させたくなかったらロシアに勝たせろ!」といっているのです。
これをなんといいますか?
「クレイジーだ」ですね。
私たちは、こんな男が「プーチンのメンター」であることを覚えておく必要があります。
という説を裏付けるものです。
▼ウクライナ戦争は「文明の戦い」
<ドゥーギン氏「国民はこの対立の規模を理解し始めました。
これは限定的な反テロ作戦や領土の統合ではなく、文明の戦いだということを国民が理解し始めたのです。
特別軍事作戦の目的を国民も政府も理解している通り、多極世界の構築であり、ロシアは中国やイスラム諸国や南米諸国等と同様に独立した極になります。
一極集中の世界と多極世界との戦いである長期的で大変な戦争に準備しなければならないということを理解したのです。」>
「ウクライナ戦争=文明の戦い」だそうです。
ロシア情勢をずっと追っている私から言わせてもらうと、これは【後付け】です。
プーチンは当初、「楽勝だ」と考え、「特別軍事作戦」と名づけた。
ところが、全然勝てない。
それで、「勝てない理由」を説明する必要が出てきた。
ロシアの国営メディアは、「ウクライナに勝てない」というと「恥」なので、
「ロシア軍がなかなか勝てないのは、この戦いがウクライナとの戦いではなく、
NATOや西側全体との戦いだからだ!」
と説明し始めました。
さらに戦争が長引くと、今度はプーチンが、
「西側の支配者たちは、悪魔主義者だ!」
と主張し始めました。
つまり、これは「神側(ロシア)と悪魔側(欧米)の聖戦なのだ」と。
ちなみに、プーチンによると、日本国は「悪魔側」です。
どう見ても「神側、悪魔側が反対なのでは?」と思うのは、私だけでしょうか?
▼この戦争は、ナポレオン、ヒトラーとの戦いに相当
<「これは国民戦争です。今この戦争はロシア社会にとって聖なる戦争です。
ロシア社会はかろうじて第3次大祖国戦争に適応しようとしています。
第1次大祖国戦争は1812年のナポレオンとの戦争で、第2次大祖国戦争は1941年~1945年の戦争です。
私たちは欧米との戦争に入ったということを国民が理解し始めました。
勝利するまでは欧米との交渉、ましてや操り人形のウクライナとの交渉はありえないということはわかっています」>
ドゥーギンは、ウクライナ戦争を、ナポレオンやヒトラーとの戦いと同列にしています。
しかし、ドゥーギンが語っていない、とても重要な事実があります。
ナポレオンは、ロシアに侵攻して敗北しました。
ヒトラーも、ロシア(ソ連)に侵攻して敗北しました。
しかし、ウクライナは、ロシアに侵攻していません。
今回は、ロシアがウクライナを侵略したのです。
だから、ウクライナ戦争を、ナポレオンやヒトラーとの戦いと同列にあつかうのは、正しくありません。
▼ロシアが勝つか、人類が滅亡するか
そして、ドゥーギンは、驚愕の戦争観を明らかにします。
この戦争の結末は、二つしかないというのです。
<ドゥーギン氏「ロシアが勝利するか、人類滅亡になるかの2択です。
3つ目のシナリオはありません。
我々は勝利しなければ止まることがないのでこの戦争はいつまでたっても続く可能性もありますが、人類滅亡であっという間に終わる可能性もあります。
西側がロシアかベラルーシに対して戦略核兵器、戦術核兵器を使えば、もうおしまいです。
NATO諸国が直接参加すれば状況が緊迫化し終末の日が早まります。
ロシアはこの戦争で負けることはないということを理解しないといけません。
クリミアや4つの新しい地域だけを失うだけではなく、自分自身を失うからです。
ロシアのすべての人がそれを分かっています。ウクライナは既に存在しません。
もう終わっています。
勝利することはありません。
ロシアに負けるか、全人類とともに滅亡するかです」>
ここ、何度も読み返してほしいと思います。
この戦争の帰結は、
「ロシアが勝利するか、人類滅亡か」
二択しかないそうです。
なぜそういう結論になるのでしょうか?
ロシアが通常兵力の戦いでいよいよ負けそうになったら、核兵器を使うからでしょう。
そうなると、第3次大戦が勃発し、核の撃ち合いに発展し、人類は滅亡します。
つまり、彼は「人類を滅亡させたくなかったらロシアに勝たせろ!」といっているのです。
これをなんといいますか?
「クレイジーだ」ですね。
私たちは、こんな男が「プーチンのメンター」であることを覚えておく必要があります。
