ウクライナ戦争が今年2月に始まってから、ドイツで日常生活がどのように変化したか、思いつくところを書いていこうと思います。

食料品

戦争が開始した頃は、ウクライナの生産高が多い小麦粉とひまわり油がなくなるぞ!という噂で、スーパーでは小麦粉、食用油の棚ががらがらに。

しかし、これはパニック買いのためだったので、しばらくすると落ち着き、普通に買えるようになりました。少し値上げしたところもあったけど、それほど目立たなかったように思います。

ベーカリーチェーン店は、このあたりから値上げが始まっていたかな。

私の身の回りであからさまな値上げがわかるようになったのは、夏休みが明けてから、8月後半あたりからです。

いつもお世話になる青空市場のパン屋さん、週末だけ開いているパン屋さんが値上げしました。12%くらい上がった勘定になります。

乳製品も値上げ。牛乳、クリーム、ヨーグルト、関連製品がすべて高くなりました。青空市場のチーズ屋さんでは、バターは以前の1.5倍の値段。牛乳も17%の値上げ。

今のところさほど値上げを感じないのは、肉類・精肉加工品くらいでしょうか。魚は、戦争より前に値上げしていた記憶があります。

燃料

ロシアからのガスパイプライン、ノルトストリーム1が設備修理を理由に停止されています。ガスは、一番大きな影響を受けています。ガス代が今年前半に比べて、2~3倍の値段に。

北ドイツ放送のページに、新規契約者の値段を比較したグラフが載っています。ただし、契約により大多数の人にとっては、この数値より安価らしいです。

https://www.ndr.de/ratgeber/verbraucher/Gaspreis-aktuell-So-viel-kostet-die-Kilowattstunde,gaspreis142.html

我が家がお世話になっている公共電気は、来月から40%以上値上げします。ソーラーパネルで発電していますが、暖房と温水には発電した電気は使えない決まりがあるのです。

今は太陽光発電の問い合わせや注文が殺到しているそうです。

学生には、一括200ユーロの負担軽減補助が支給されることが決まりました。

6~8月までは、一般家庭の負担車を和らげるために、政府が介入してガソリンの値下げが行われていました。その措置がなくなった今、ガソリンはおおむね1リットルあたり2ユーロ前後のようです。

同じ6~8月に9ユーロチケットが発売されて、大人気でした。これは9ユーロのチケットで、特急料金の発生しないドイツ国内の交通機関(バスやトラムも含む)電車バス1か月乗り放題というものです。これを機会に、旅行に出かけた人たちもたくさんいます。

ドイツ鉄道はそういう状況には備えていないので、コロナも収まっていないのにすし詰め状況だったり、乗車拒否が出たり、混乱を極めました。さらに職員の病欠で、しばしば列車が欠行しました。そのために、大幅な遅延が出たり。

混乱したのは、9ユーロ該当列車だけでなく、特急も同様でした。座席を予約しても車両がなかったり、1時間、2時間の遅延がざらにあったりしました。

飛行機飛行機は、私は使っていないのでよくわかりません。ニュースによれば、欠航が多かったり、職員不足のため空港が大混雑したりしたそうです。

宿泊施設ホテルは、かなり値上げされました。昔のように行き当たりばったりグーグルで検索していたのでは、車なしで済む程度の立地で、一泊100ユーロ以下の宿を見つけるのが難しくなりました。

そう言えば、どの金融機関お金でも投資商品の宣伝に力を入れているなと思っていたら、株式市場が下落傾向ですね。

文化活動カラオケ

ロックダウンの時期が過ぎて、劇場はほぼ通常プログラムに戻りました。コロナのために、集団感染が劇場内で起きて、予定変更がしばしばありました。そのため、現在では月ごとに予定を発表しています。

合唱活動も、ロックダウンの時期の欠落を埋めるかの勢いで増えました。

反対に、聴衆は減っているような印象を受けます。夏休み前のシンフォニーコンサートは、お客さんが集まりませんでした。以前は満員で追加公演したほどのフェスティバルも、今年は7割くらいの入りに止まっています。地元の劇場も、現在公演中のプログラムは、お客さんよりも出演者の方がずっと多い感じです。お客さんにとっては、こんな贅沢、今までだったらとても想像できなかったと思いますが。

我が家では…

ダンナさんが技術オタクで、家を建ててもらった時に太陽光発電を取り入れました。その電気を有効に使えるようにするために、リチウムを使わない塩水バッテリーを探し注文しました。ちょうどロックダウンの時期と重なってしまい、待ちに待ってようやく設置してもらいました。

ああ、それなのに、部品が調達できなくなったからとの理由で、この製品は市場から撤退。先日故障してしまったのを機に、返品するハメになりました。大ショックのダンナさん。しょぼん

ソーラーパネルを設置してくれた会社に再度問い合わせて、3か月待ちで通常のバッテリーが入手できる予定です。順調に行けばの話ですが。

ダンナさんはとても用心深い人なので、万一停電が起きた時のために、バッテリーライトとアルコールコンロを購入しました。どっちもアウトドア用品だったそうです。アウトドアが趣味の人は、非常用にもアウトドア用品が使えるんですね。

ロックダウンになってから、冷凍ブレートヒェンを朝オーブンで焼いて食べるのが習慣になっていました。ブレートヒェンの値段も電気代も上がるので、自動ホームベーカリー食パンを買いました。

どの対策も、元がとれるのかどうかわかりませんが、今のように変化が激しい時代、自分たちでなんとかできると思えれば精神衛生上いいですものね。

とにかく、一日も早く平和が取り戻せるよう願っています。