毎年参加させてもらっているシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭合唱団、例年ならコンサートの時期なのですが、新型コロナの影響で、今年はこの機会にCDを制作することになりました。

今年はシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州75周年記念だそうで、州の委嘱でシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州にゆかりのある作曲家の合唱曲を録音しました。

ドイツでも伝染力の強いデルタ型がはやり、キールはなんと現在新規感染者指数が国内で一番高く、3桁になりました。それでも、簡易検査とワクチン接種が普及したおかげで、今年はメンバー間の距離はソーシャルディスタンス並みにとっているものの、ホールで70人で歌うことができました。昨年、6メートルの距離をとって録音した事を思えば、夢のようです。

念には念を入れ、合唱練習や録音期間は、たとえワクチン接種が済んでいても、2日に一度簡易検査をしてもらい、陰性証明書を出さなくてはなりません。それには十分にわけがあります。

合唱練習の時、予定していた伴奏者が簡易検査で陽性と判断され、PCR検査をしなくてはならなくなり、練習に来られなくなって、当日朝ピンチヒッターのピアニストに来てもらって初見でお願いしたこともありました。この時の簡易検査は、なぜか検査を受けた人の4分の3が陽性と判断され、後で問題になりました。伴奏者さんも、PCR検査では陰性でしたが、結果が出るまでに半日かかりました。

今週は金、土、日曜日と録音がありましたが、直前になんと録音技師が検査で陽性になり、来られなくなりました。幸い、合唱録音経験の豊かな他の録音技師が水曜日に見つかり、事なきを得ました。

去年とは違い、今年はコンサートホール内で合唱として全体の響きを録音することができました。

録音技師さんは、いつも機嫌よく、しかしびしっと妥協せず問題点を指摘して、満足できるまでやり直します。とても大変でしたが、きっとよい録音になると思います。

キールのシュロス・コンサートホール内での練習の様子は、11月14日まで下のリンクで観られるようです。

https://www.ndr.de/fernsehen/sendungen/schleswig-holstein_magazin/So-klingt-Schleswig-Holstein-Die-Interpretation-eines-Chors,shmag85450.html