ADHD疑い小3男子:児童精神科医の見解。 | こどもと一緒に成長中。

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仕事と育児の両立に悩みながら、子供達と一緒に成長していきたいです。

たろー小学3年生、ADHDを疑って学校にクリニックに奔走した新学期でした。

 

ADHDは、注意欠陥多動性障害。複数の環境下で不注意・衝動性・多動性が認められる発達障害です。

 

私はたろーがADHDと診断されるかどうかということよりも、たろーの特性をより深く知り、私がどう対応すればよいか知りたくてクリニックを受診しました。

すでに本を読んで、たろーがADHD特性にばっちりあてはまることは素人目にも明らかです。

児童精神科の先生からはADHDの診断基準となるような問診の他、他の発達障害(自閉症スペクトラムなど)を除外するための問診がありました。(問診でひっかかるような他の発達障害はなかった模様です。)

 

発達検査を受ける前の見解は前にも書きましたが(→ こちら☆ )、

 

ADHDかどうか真に診断を下すのはそもそも難しいが、診断はともかくADHDとして周囲にサポートをお願いしたほうが、たろーくんにとっていい環境になると思う。

 

とのことでした。

 

ADHDの治療としては、①本人に特性の理解と対処法を促す②周囲に特性にあったサポートをお願いする③薬物療法 があるとのことで。

 

治療のポイントとして、③薬物療法 を行うかどうか、ということが大きなポイントとなります。

 

発達検査を受ける前、児童精神科の先生は薬物療法に関して割と積極的でした。

 

ADHDかどうか真に診断を下すのはそもそも難しいですけれど、たろーくんに薬物療法は効くと思いますよ。集中できるようになり、成績もあがりますよ。

 

先生のお話しから、ADHDで大きく問題となるのは、周囲がネガティブな目で見ることによる自己肯定感の低下、喧嘩などの人間関係のトラブル、そして、集中できないことなどによる学業低下。

ADHDの特性のうちの衝動性・多動性は小学校高学年以降になると落ち着くことが多く、それまでの間薬を使って、上記のようなことを防ぎ、人格の歪み・落ちこぼれなど取返しのつかない二次障害が起こることを予防する、というのが薬物療法の主な目的となるようです。

スクールカウンセラーさんも同じようなことをおっしゃっており、スクールカウンセラーさんも薬物療法に積極的な立場でした。

 

私は子育てはたろーが始めてで、他のお子さんはもっと育てやすいのか、日常生活を過ごしやすいのかどうなのかわかりません。

でも、たろーは理解力がある割に不注意・衝動性・多動性などの特性から、日常生活を過ごすのに困難感があるように見えました。

たろーと関わる担任の先生・スクールカウンセラーさん・ピアノの先生・祖父母など・・・良く「能力があるのにもったいない」という言い方をされます。(くもんの先生からは「もったいない」を通り越して、若干いらいらされている雰囲気を感じます。)

 

薬物療法をすれば、たろーがもっと楽に過ごせるのだろうか。

 

という思いもありましたが。

 

でも、先生がおっしゃるADHDの大きな問題・・・自己肯定感の低下、喧嘩などの人間関係トラブル、学業低下。

ADHD特性がばっちりあるとはいえ、これらの大きな問題はたろーにはほとんど見られないんです。

自己肯定感の低下は否定しきれないけれど、まだ前面に出ているわけではない。

衝動性はばっちりあっても、本来の性格が友好的で、お友達との喧嘩トラブルは基本聞いたことがない。

薬物治療をすればもっと成績が上がるかもしれないけれど、学業は公立小学校の範囲内では問題なし。

心配なのは、小学校の集団生活から外れることが時にあること、衝動性で突然走り出し、事故につながるかもしれないこと。

この心配内容で、薬物治療をする必要が本当にあるのかしら?

 

クリニックを初診してから発達検査の結果が出るまで、色々な人とお話ししたりネットを見たりで、

薬物療法をしているお子さんの様子を伺いました。

薬物療法はADHDと診断されたお子さんに結構効くようで、でも人格が変わって見えるようで少々怖い印象もあります。スクールカウンセラーさんの話では(→ こちら☆ )、そちらが本来の人格で、ドパミン作用の低下により暴走気味の性格になってしまっているようだけど・・・。

 

スクールカウンセラーさんのお勧めは、効くか効かないかだけでも試してみては?

ということでしたが、私は、先生のおっしゃるADHDの大きな問題がまだ前面には見えない以上、もう少し周囲のサポートなどで様子を見てもいいのでは、と、自分の意見をまとめました。

 

で、発達検査の結果説明の外来にて。

 

発達検査の結果は前回記事の通りですが(→ こちら☆ )、かなりの凹凸はあること、処理速度指標が良かったのは意外だったこと、全体的に能力が高く、最も低いワーキングメモリーも平均ぐらいの能力はあるので、周囲がたろーの特性を理解し、サポートすれば薬物療法なしで乗り越えて行けるのでは、との見解でした。

ただし、凹んだワーキングメモリーも平均だから大丈夫、というわけではなく、大きく凹んでいる部分に対して、自己肯定感の低下や周囲の「なんでできない」「ふざけているのか」みたいなnegativeな視線につながる可能性があるので、そこをたろーの特性として理解し、周囲にサポートをお願いする必要がある、とのことです。

 

たろーは薬物療法を行うにあたり、副作用が大きくでるかもしれない、と懸念される医学的な問題がちょっとあり、その観点からも、今回は薬物療法は行わないことになりました。

スクールカウンセラーさんから、近隣の病院で療育ができるという話をお伝えしましたが、たろーにはあわないということで、病院への紹介もありませんでした。

 

私が問題としている小学校生活の集団生活に時についていけないことがある、という点ですが。

2年生の担任は優しく、クラス全体がふわふわしていた影響も多少はあったかもしれない、とのことで、3年生になってから未だ出歩いたことはないようです。

スクールカウンセラーさんは厳しすぎる3年生の担任との相性をちょっと心配されていましたが、

児童精神科の先生曰く、そういう先生のほうが理性で頑張り自制するので、たろーくんの衝動性にいい影響があるかもしれない、とのことでした(その分家庭内で大らかに見てあげることは大事だけれども、と。)。色々な見方がありますね。

そして、衝動性のピークはもう過ぎているはずなので、出歩きや突発的に走り出すなどの行為は今後減ってくるのでは、お母さんの心配が続くようなら1年に1回とかまたいつでも受診してお話し聴かせて下さいね、ということで、今回の受診はお終い、次回予定も基本なし、ということになりました。

 

結局ADHDと診断されるのかどうなのか、私は最終診断は聴きませんでした(どう対応するかばっかり一生懸命聞いていて汗

敢えていうならば、ADHDの特性はばっちりあるけれど、薬物療法の必要まではないグレーゾーン、となるでしょうか(少なくとも、ADHDではない、というお話しはかけらもありませんでした)。

 

凹んでいるワーキングメモリーは訓練などにより改善するのでしょうか?

 

と伺ってみたのですが、これは本人の特性で簡単には改善しない、それよりもその特性と上手におつきあいすることを考えるほうが大事、との見解でした。

 

でも、幼児教育とか、IQアップのためにうちの教室へ、とか、盛んに宣伝している印象がありますよね。

私は何等かの訓練によりデータ上は改善するかもしれない、と思ってます。

でも、それが特性として凹んだ部分の改善に本当につながるのか、たとえ改善するにしてもそれが本人にとってそれが本当にいいことなのかどうか、---例えば苦手なことばかり強要して自己肯定感の低下が悪化したりするかもしれないし。苦手なら訓練すればいいという、単純な話ではないと思うんです。

自分メモではありますが、支援教育を専門とされる先生から友人が「今の時期、苦手なことを頑張らせすぎない。得意なことを伸ばして凹んだ部分の発達が追い付くのを待つべし」と聞いてますし(→ こちら☆ )

(* なんて下書きした後、ワーキングメモリートレーニングサイトを見つけましたよ。発達検査のWISC-Ⅳを提供する会社の子会社のようで、怪しいサイトではないように思いますが、今後べんきょうしてみます(→ こちら☆ ))

 

先生がおっしゃる通り、今はたろーの凹んだ特性を理解し、周囲や本人が凹んだ部分に上手におつきあいできるよう、私にできることを考える、ということに力を入れたいと思います。

その上で、たろーが凹んでいるというワーキングメモリーに関して、今後少しずつ勉強していけたら、と思います。多分私も同じようにワーキングメモリーに問題があると思うんですよね。

 

 

 

 

 

 

そうそう、後は、周囲サポートとしてペアレントトレーニングがあるのですが、

 

完璧にやるのは俺だって無理無理っすから、あんまり肩に力を入れずに試してみて下さいね

 

って、とても気さくな児童精神科の先生で好感持てました。

 

今回のADHD疑い精査騒動はこれで一段落しました。

スクールカウンセラーさんへの相談や児童精神科を受診し、発達検査を受けることで、たろーの問題点や私の関わり方のポイントがさらにはっきりしてきたように思います。

本などで勉強して少し見えていたことではあっても、それぞれの専門のご立場から具体的にアドバイスいただけると本当にほっとします。

同じように悩まれていらっしゃる方に、少しでも参考になると幸いです。

何かご意見等ありましたら、お気軽にコメントいただけたら、と思います。

 

 

 

 

 

 

 

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