今回は、前回の記事↑で

レジリエンスや

セルフ・コンパッションを

高めるのに有効だった

「慈悲の瞑想」について

ご紹介していきたいと思います。

 

 

「慈悲の瞑想」は、

自分と自分以外の者との

区別をなくすことで、

自らの心の平穏を得るという

瞑想の方法です。

 

初期仏教では、慈悲とは

以下の4つの気持ちのことであると

説かれています。

 

「慈」愛しむ心(Metta

「悲」抜苦の心(Karuna

「喜」共感する心(Mudita

「捨」平静の心(Upekkha

 

これだけだとわかりづらいので、

少しだけ詳しく説明していきますね。

 

 「慈」愛しむ心(Metta

 

無条件の愛や優しさ、他者に対して

”ただ幸せであってほしい”

という暖かい心を持つことを意味します。

 

仏典メッター・スートラには
 「母の如く、自らの生命をもかえりみず

子を愛し、守り育てる態度。

この普遍的な愛の態度は

人をして全宇宙への愛と理解へと導く」

と紹介されています。

 

 「悲」抜苦の

 

サンスクリット語の「カルナー」に由来し、

「人々の苦を抜きたいと願う心」

という意味です。 

 

元々の意味は「うめき」ともいわれ、

他人の苦痛をわが事として苦しむことから、

同情・共感の意味を

あらわすようになりました。

 

 「喜」共感する心(Mudita

 

人々(生きとし生けるもの)の喜びに

みずからも喜ぶ心を持つこと。

 

他者の幸福に接しても

嫉妬を起こすことなく純粋に「よかった」と

喜べる気持ちをあらわしています。

 

 「捨」平静の心(Upekkha

 

自分勝手な判断を捨てて、

あるがままの姿を観ることを説いています。

 

好き嫌いの感情、一切の執着を捨てた、

差別のない広々した平等な心でいる

優しさ、清らかな心。

 

 

この「慈・悲・喜・捨」は、

限りなく広大に成長させてもよい心なので、

「四無量心」と呼ばれています。

 

心の望ましいあり方とされる

「慈・悲・喜・捨」を、

自分、親しい人、そして

生きとし生けるものすべてへと

広げていく慈悲の瞑想法。

 

以下に、具体的な

瞑想の言葉を載せますね。

 

 
 
慈悲の瞑想の言葉

 

私が幸せでありますように
私の悩み苦しみがなくなりますように
私の願いごとが叶えられますように
私に悟りの光が現れますように
私が幸せでありますように(3回)

 

私の親しい生命が

幸せでありますように
私の親しい生命の

悩み苦しみがなくなりますように
私の親しい生命の

願いごとが叶えられますように
私の親しい生命に

悟りの光が現れますように
私の親しい生命が

幸せでありますように(3回)

 

生きとし生けるものが

幸せでありますように
生きとし生けるものの

悩み苦しみがなくなりますように
生きとし生けるものの

願いごとが叶えられますように
生きとし生けるものに

悟りの光が現れますように
生きとし生けるものが

幸せでありますように(3回)

 

私の嫌いな生命が

幸せでありますように
私の嫌いな生命の悩み苦しみが

なくなりますように
私の嫌いな生命の

願いごとが叶えられますように
私の嫌いな生命に

悟りの光が現れますように

 

私を嫌っている生命が

幸せでありますように
私を嫌っている生命の

悩み苦しみがなくなりますように
私を嫌っている生命の

願いごとが叶えられますように
私を嫌っている生命に

悟りの光が現れますように

 

生きとし生けるものが

幸せでありますように(3回)

 

頭を無にする瞑想ではなく、

マントラ(言葉)を唱える瞑想です。

 

ゆっくりと、

心にしみこんでいくように

丁寧に唱えます。

 

三回唱えるところも多いので

時間がかかるかもしれませんが、

しっかりと慈悲の瞑想を

したことにはなります。

 

この言葉の通りでなくても

自分が親しみを持てるフレーズ、

しっくりくる言葉など、

やりやすいように

アレンジして行っても大丈夫です。

 

 

「生きとし生けるものが

幸せでありますように」

というフレーズは

「一切の生命に生きる権利がある、

私はそれを素直に認めます」

という意味合いです。

 

慈悲の瞑想を実践すると、

思いやりを広げていく過程で

視野が広がり、

「この喜びを自分だけのものにしよう」

「自分だけ苦しみから逃れよう」など、

自分中心の考えや気持ちが減っていくことに

気づいていくと思います。

 

怒り・嫉妬・落ち込みなどの感情が消えて、

微笑んで生きられるように

なっていく人も多いようです。

 

もし瞑想中に

ネガティブな気持ちに気づいたら

最大限の温かい気持ちを自分に向けて、

「受容する」ことが

慈悲の瞑想において大切です。

 

 

慈悲の瞑想をする人からは

調和させる、和合させる、まとめるという

エネルギーが出ています。

 

自分が慈悲の気持ちを作ると、

周りもおのずとその影響を受けます。

 

さらに嬉しいことに、

ノースカロライナ大学の研究では、

瞑想初心者に対し

慈悲の瞑想を12週間続けたところ、

細胞の老化を防ぐことが分かりました。

 

慈悲の瞑想をすることで

調和のエネルギーが拡がって

さらに若返りまで目がハート

 

電車の中とか移動中に

心の中で唱えるのもオススメです。

 

ぜひぜひ、試してみてくださいね〜ニコニコ