音楽を始めたきっかけ | かぞく

かぞく

私の母は、精神疾患を抱えています。

そんな母との日常や嬉しかったこと、嫌だったことなどを書いています。


2年くらい前のことです。
はじめて母が本格的な自殺をした日、
職場に電話がかかってきて急いで家に帰りました。

倒れている母。
首を絞め続けていたため、肌の色は紫になっています。まぶたは腫れて嘔吐を繰り返し

とにかく悲惨な光景で、すぐに救急車を呼びました。警察も来ました。

即精神病院に入院することになり、
何種類もの書類を書きながら、
涙がとまりませんでした。

次の日仕事に行かなきゃなのに、倒れていた母の姿が頭から消えなくて
泣きながら出かけるも、職場についても涙がとまらず、、
そんなことが続き

上司に心配され母の自殺のことを言わざるを得なくなり、

本当に嫌でした。
大変だね、かわいそうだね、頑張らなくちゃね、って言われたり
うちがヤバいらしいよ、なんて思われたりして
私のことを誰も知らない世界に行けたらなーと思う日々。

何をしていてもふとあの光景が頭に浮かび、怖かったです。

毎日母のお見舞いに行く度に
首を絞めた跡がまだくっきり残っている姿を見て、
外に出て泣きました。

毎日びーびーびーびー泣いて

そんな悲しみから生まれたのが歌でした。
どうしようもない辛さは大きなエネルギーになって
私を曲作りに没頭させました。

歌詞をかいて
メロディーをのせて
コードを拾って、

ピアノを弾いて歌をうたって
悲しみを消化しようとしていたのかもしれないです。

母へ贈る歌は、題名に母の誕生日を入れて完成させました。

今でも作曲を楽しんでいます。
深い悲しみも、曲作りにはいい材料です。

でも明るい歌もつくります。

音楽をはじめて、また新しい出会いや
ライブをするという良い経験もできました。
好きな音楽も増えました。ピアノがもっと好きになりました。

辛さが、何か新しいことを始めるきっかけとなることもあるみたいです。

うんと沈んだら、後は伸びる一方だから楽しみだね、
って誰かが言ってたのを思い出します。