前回の続きです
Mrs.GREEN APPLE
「Soranji」の考察前編
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴
前回の「前置き」を読んでから
今回の本編に目を通して頂けると
理解が深まるかと思うので
良かったら先に読んでみて下さいね
では早速…
「Soranji」
いきなりですが
この曲には
登場人物が複数人いると
私は思うのです
・生死の狭間を彷徨う主人公
・天の声
・主人公を側で支える仲間
・主人公を離れたところから
想う大切な人、家族
・そして、大森元貴さま本人
登場人物たちの言葉の掛け合いが
まるで手紙のように綴られて
成り立っている曲です
それでは
歌詞に入ります
♪貴方に会いたくて
生まれてきたんだよ
今、伝えたいんだよ
私はただ
私はまだ・・・
《解釈》
自分は何の為に生まれたのか
それは「貴方に会うため」
このフレーズは
主人公と
もっくん自身の心の声を
重ねているように私は感じます
なので
ここで言う「貴方」は
特定の誰かの事ではなく
楽曲を聞いてくれる全ての人
を指しているのではないでしょうか
そのくらい
スケールの大きい事を言っている
と私は思うのです
今 伝えたい
私はただ 信じてる
私はまだ 希望を捨ててない
私は ただ生きていたい…
私は まだ死にたくない…
祈るような嘆き声で曲が始まります
♪はじまりの朝が来る
宝物を探すけど
いつの間にか すぐそばにある事を
忘れて今日も浮かんでいます
《解釈》
生死を彷徨う主人公
今日も目を覚まして
「生きる意味」を探すけれど
それは、いつの間にか
自分の「心の中」にある事を
今は気付けずにいる
泳ぐ力はなく、今日も浮かんでいる
毎日、目を覚ましては
自分の人生と向き合うけれど
生きてる意味が分からなくなる事って
誰にでもありますよね…
♪思い出は歩いてきた証だと
この傷が教えてくれる
当たり前に進んでいゆく皆んなに
ついて行こうと頑張っています
《解釈》
この世を生きることは
壮絶で過酷だという事を
「傷だらけの心」が教えてくれる
それでも当たり前に進んでいく
仲間と同じように
今日も生きようと頑張っています
厳しい現実と向き合って
日々戦っているのはみんな同じ
どんなに辛い状況でも
自分も当たり前に頑張らなければと
強い心であろうとする気持ちは
誰もが共感出来るのではないでしょうか
♪汚れながら泳ぐ生の中で
まあ よくぞここまで大事にして
抱えて来れましたね
《解釈》
ここは天の声だと思います
主人公の命の炎が消えかかる寸前
天の声が聞こえてくるのです
辛く厳しい状況の中でも
「生きよう」とするその気持ちを
よくここまで大事に抱えて来れましたね
これまでの何もかもが許されて
心も体も軽くなる…
ついつい身を委ねて
逝ってしまいそうになる…
♪まだ消えちゃいないよ
ちっちゃな希望を
何とか信じて、
信じて欲しい。
裏切りが続こうが
「大切」が壊れようと
何とか生きて、
生きて欲しい。
《解釈》
ここは主人公の魂を引き留める
仲間の声だと私は思うのです
まだ消えちゃいない
希望を信じて欲しい
裏切りが続いて
「心」はもう壊れているかもしれない
それでも貴方には
何とか生きて、生きて欲しい。
困難を共にした仲間だからこそ
言える言葉なのではないでしょうか
奥深い意味を感じます
♪有り得ない程に
キリがない本当に
無駄がない程に
我らは尊い。
《解釈》
有り得ない程に哀しい事や
辛い事にはキリがない
しかし
そのどれもが無駄じゃない程に
それらを含めた全てが尊い
このパートはもっくんから
全ての人に贈る救いの言葉
だと私は受け取っています
もちろん自分自身に向けても
謳っているのでしょう
1番はこれで「完」です
ありがとうございました✨
ここで一旦
句読点の解釈を書きますね
もっくんが書く歌詞には
しばしば句読点が出てきます
勢いがあったり
ふわふわしていたり…
刹那的な感情を謳う曲には
あまり出て来ない印象です
今回の楽曲のように純度高めの
この先も揺るぎなく
その感情が続くような歌詞に
句読点が付けていると私は感じます
純度の高い言葉を置いていく時
その言葉に以上も以下もない時
それ以上の解釈がない時
言葉に確信がある時
句読点を意識して
歌詞を読み込むと
その曲の本質が
見えてくるような気がします
それでは
2番は次の記事に書きますので
興味持って頂けたら
またぜひ遊びに来て下さい
いつもお読み下さり
ありがとうございます
🔻歌詞の引用元