48.式の展開⇔因数分解 Ⅰ
こないだただの計算だったのに、順番めちゃくちゃじゃない?
って思えますけどもね、これが考えあってのことでして。
別に、計算自体できないって人もそこまで多くないでしょう。
こないだ、分数の掛け算割り算を図で描きましたね。
あれと似た図を使います。
まずは、基本中の基本。
ax + ay = a ( x + y )
例えば5a+3a=8aなんてのは、aが5個と3個あれば、全部で8個じゃないかって考えられますが、頭の中では
5a + 3a = (5+3) a = 8a
と考えてるわけです。この5とか3とかを文字にすると先ほどの式になります。
でもこんなこと言われても頭が付いていかない。だって俺ら普通に計算してるだけだし。
じゃあ・・・
これでどうだ。
四角形二つを考える。
ひとつは縦a 横x 面積はax
もう一つは縦a 横y 面積はax
これらの四角形を合体させて、ひとつの大きな四角形と見る。
すると、縦a 横x+y 面積はa(x+y)
面積を足して、全体の面積と変わるはずはないよね。
(この考え方が物理でいうところの保存則 ただしこれは詳しく勉強するとそう簡単なことではないらしい)
よって、ax + ay = a(x+y)が成り立つと。
これだけじゃつまらない。
次。
(a + b) (c + d) = ac + ad + bc + bd
こんなの、(c+d)をひとまとまりとして考えて、
(a + b) (c + d)=a(c + d) + b(c + d)
って考えれば簡単じゃん。
でもこれも図で行きましょう。この手口が好きなんで。
今度は4つの四角形ですね。
全体が縦a+b 横c+dだから、面積の和が(a + b) (c + d)となると。
そうだ。因数分解。
先ほどの式
(a + b) (c + d) = ac + ad + bc + bd
とありましたが、等式、イコールで結ばれるってことは両辺が同じものだってことです。
だから、左辺→右辺 だけでなく右辺→左辺もイケる。
これが因数分解。
素因数分解ってのがありました。
456 = 2^3 * 3 * 19
とか。(「2^3」は、2の3乗 つまり2掛ける2掛ける2)
これは、ある数字が、何と何と・・・何をかけて出来てるかを考えるものでした。
今回は、それの文字式バージョン。
中学とか高校では、展開を一通りやってから因数分解って分けてるけど、同時にやった方が「単に逆なだけだな」って分かりやすいと思います。
というわけで、
(a+b)^2 = a^2+ 2ab + b^2
a^2+ 2ab + b^2 = (a+b)^2
これは一見式の形が違う。
でも考え方は同じ。
2ab の 2 はどこから?
ええ。右上と左下にabが二つありますね。
だから、足して2ab
ここまではほとんどの教科書に載ってる。
(俺の使ってたのにはなかったけど、塾の教科書には載ってた)
ならば、安っぽい教科書には乗っていないもの(「数学で遊ぼう」的な本には載ってるかも)をやろうじゃないですか。
まずは軽くシャブ・・・ジョブ程度。
(a + b + c)^2 = a^2 + b^2 + c^2 + 2ab + 2bc + 2ca
a^2 + b^2 + c^2 + 2ab + 2bc + 2ca = (a + b + c)^2
これも同じ図の描き方でいい。
一辺を3つに分けるだけ。
段々図が見づらくなってきた。
ちゃんとすべて揃っている。
左上からさ、右下に対角線を引くと(ちゃんとした図を描けばうまく引けるはず)、線対称な形たちになってキレイ。
このことからも、うまく2ab , 2bc , 2ca (図では ac ) になることが分かります。
また、中3当時の乙矢君が大好きだった公式。
(a + b) (a - b) = a^2 - b^2
a^2 - b^2 = (a + b) (a - b)
これ。
昨日結構悩んだんですよ。
普通に今まで通りの図でも描ける。
灰色の部分の面積を考えます。
左の図では、 縦a+b 横a-b だから面積は(a + b) (a - b)
これでいいはず。
しかし、a^2 - b^2の形にするには・・・
ああ、図の赤い内枠の四角形を移動させればいい。
どっちも二辺の長さが a と b だからね。
そしたら、右の図になる。
!?
白い部分の面積って b^2 じゃん。
全体の面積って a^2 じゃん!!
ってことなんだけどさ・・・
気に食わない。
図形を移動させるとか、そういう操作はなるべくしたくない。
俺はいいけど、見てる人はよくわからない。
そういうわけで、1時間悩んで作った図形がこちら。
これどうよ。
まず、三角形から考えましょう。
大きな三角形は底辺a 高さa よって面積1/2 * a^2
小さな三角形は底辺b 高さb よって面積1/2 * b^2
だから、灰色の四角形の面積は1/2 * (a^2 - b^2)
いいじゃんいいじゃん。
さらに、ここからが面白い。
今は亡き台形の面積公式。
((上底) + (下底)) * (高さ) ÷ 2
上底 b 下底 a 高さ a-b
よって、面積は1/2 * (a + b) (a - b)
だから・・・・・・・・・・・
1/2 * (a + b) (a - b) = 1/2 * (a^2- b^2)
1/2倍が邪魔だから消して
(a + b) (a - b) = a^2 - b^2
どうですか。
思いついた時は、ちょっと泣きそうになりましたよ。
こんな感じで、公式はどんどん図形化していきましょう。
ただ覚えてテストの時に使うってのはやっぱね、嫌なんですよ。
やってほしくない。数学がかわいそう。
理解さえしておけば、覚えなくてもその場でさっと出せる。
それにね、つまらない話だけどレベルの高い学校じゃ入試に公式(or 定理)の証明を出してきます。
そんな時、式変形・・・だけでなく、他の人と一風違った証明をしたらかっこよくないですか?
さて、次回はこの続きいきます。





