田村正和の「子連れ狼」ってどんなだろう?ってつもりで観て、その立ち居振る舞いの美しさに惚れた作品。

萬屋錦之助の拝一刀もいいけれど、こっちの正和版も意外によかったという感じで自分のなかではその意外性が強くて、うれしくなっちゃった作品。

 

演技も上手なんだ。
正和って。

出だしで奥さんを殺されたあたりから大五郎を抱きかかえて泣くあたりなんて美しいの一言で、演技も冴える。
それでひきこまれているから、こういう一刀もありだよなってもう納得させられてる。

 

萬屋錦之助のイメージがどうしても強いじゃん?

髪なんて手入れしてなくてザンバラで、ぼろ着ててっていう。ワイルドなイメージ。(しとしとぴっちゃん...っていうイメージとか)
でも正和のイメージはそのもともとの公儀介錯人という役職にまずぴったりはまっているように見える。

そういうお役所勤めの介錯人、といっても将軍家指南役を兼任するという設定になっているからエリートだ。
そのはずの人が自分と家族を陥れた陰謀に対する怒りをあらわにさせるあたりが、現代の感覚で見ても共感できる部分としてモダンな内容に変わっているせいかもしれない。

いや、もとから話はそうなんだけど、正和の清潔感というか都会的なスタイルがそういったイメージを強くしていて効果的だってこと。


そうして考えてみると、キャスティングというかディレクションというか、なかなかどうしてクリエイティブだな~って思う。
なんか多くの映画って正しくキャスティングができれば半分までは成功が約束されると思う。
それとも単に正和がうまいのかな???

 

田村正和といえば、個人的には「乾いて候」なんだけど、もういっかい観たいな「乾いて候」。
あのオープニングの曲とかも切なくていいんだこれが(笑)。名曲だよ。