静かな時間
静かな山の時間。
つい先日まで紅葉見物の登山者で賑わっていた大雪山の奥地も、今はひっそりと静かな
佇まいを見せている。
山の頂を越え、雪を撫で、木の葉の間を潜り抜けてやってきた「風」が今自分の体をかすめて
また遠くへ過ぎ去ってゆく・・・。
時間の流れを教えてくれるのは雲の流れと水辺のかすかなきらめき。
こんな感覚を抱くのは決まっていつも、誰もいない深い自然の中で空を見上げている時。
自然が教えてくれる「この感覚」を大切にしたい。
街に戻ればまた慌しい時間の中で毎日を過ごすことになるだろう。
そしてまたこの感覚を求めて自然の中へ飛び込んでいく。
都会と自然とそれぞれの繋がりを持って時を重ねていけることが自分にとって最良の「生」
であることを今改めて感じている。