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フーテンの寅さんが酒に酔って荒れている。
例のごとくマドンナとの叶わぬ恋に破れたからだ。それを見ていた隣の零細工場のタコ社長が無責任な慰めを言う。
「寅さん・・・、寅さんの気持ちはよくわかるよ」。
これを聞いた寅さんがかみついた。
「おれの気持ちがわかるって!冗談言っちゃいけないよ。じゃっ、なにか、俺がイモ食って、お前のケツから屁が出るか!」
山田洋次の作品にはコミカルの中に主張がある。
イモを食うのは俺、うまいと思うのも俺。誰かにおいしそうですねと言ってもらう必要はない。他人の評価ばかりを気にして、ブランド物を身につける必要なし。生きるのは自分、ブランドはおのれである、とでもいうことか・・・。