大奥 有功・家光編 | ありのす

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混沌とした毎日の日記
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リアルタイムの時も結構見た記憶があるのだけど、今回借りるDVDが思い当らなかったのでネットレンタルでかりてみた。
これはちゃんとDVDでありました。
なんか、すべてがFになるみたいに、ネット配信しかないのがあるんだよねー。何でかな・・。

まあそれはそうと、当時のイメージも強かったけどもう一度見てもだいぶ強烈。
当時は堺さんのファンだったので(今もファンですが)それで見てただけなんだけど、脚本がだいぶ濃くできているし、キャスティングがすごく成功してる感じで。
なにより春日局の麻生裕未さんが綺麗で怖い。最初からキャラクターが確立してて、場面によって全然違うしゃべり方とか、部下に人をがんがん殺させて全然怖じない冷たさとか、ちょっと魔女っぽいかな。
この時代の権力の怖さを体現する人物になっていると思います。
何しろ、端から、坊主を還俗させて大奥に突っ込む、というウルトラCを成し遂げているので。
そこまでこだわる理由がよくわからん。まあ、有功さんはそこまでする意味のある人物になっていくのですが。

堺さんも円熟期というか、半沢の前ですけど、もう演技は確立してて、春日の局との対立シーンがかなりの見ごたえだった。怒ると意外に怖いんよね。昔からですが。
例の1000本ノックならぬ素振りシーンでは目がかなり据わってました。目が据わると怖くなります。好きだけど。
最初は人のいい僧でかなり翻弄されるけど、意外に芯のあるやつだということが後になると分かってきます。堺さんはうってつけだな。
ちなみに美形だということで春日の局ほか、いろんな人に(顔を)ほめちぎられますが、正直堺さんがそこまでの美形だと思ったことがないので最初ちょっと戸惑いました。でもそう言われればそう見えてくるものです。演技でそういう風に見えてくるので大したもんだと思います。
まあ顔より、どっちかというとこの鷹揚なようでいて結構ずけずけものをいう、芯の通った性格を表せるのが堺さんしかいないかもなと思います。仮とはいえ、将軍にそこまで物をいう人間はお前くらいだぞ。という場面もあったし、面白かった。

で、結局舞台が大奥なので、まあえげつないシーンとか下品なセリフとか結構ありますし(それは大奥全編そうだけど)、正直ご家族で見るドラマじゃないですが、適度にどろどろしつつ、展開が速くてキャラも濃くて飽きさせない。やっぱりリアルタイムの印象は間違いじゃなかったと思いました。
当時そんなに評判が良かったイメージもないのだけど、やはり視聴率はひとけた。この内容でひとけたガーンと思っちゃいましたが。
大奥の中では後に続く映画の「永遠」と並んで、イチオシです。

しかし春日の局が本当にこんなだったとは思いたくないが(そもそも大河もみてないし)、こんなだったらこの御代には生まれたくないですねー。本当にめちゃくちゃだもん。この、身分が上だというだけで滅茶苦茶ができる怖さみたいなのがある時代劇って意外とないんだよね。