何回も書いちゃうんだけど、何回も見る価値のある映画だった、久しぶりに
前回はBSの録画途中でしゅうりょうしてしまってたのだけど、今回全編通してみたら、TV版はかなり端折ってあるのも分かったし(だから話がなんかよくわかんなかったのだと)、見てあったところ以降のところが普通のヒーロー映画以上の出来になってるというのがよく分かった
全編通して、正義とは何か、ヒーローとは何かというのが大きなテーマになっているし、世界の正義たらんとするアメリカの国のありかたにも大きな疑問を投げかける比喩になっていると思う。
私もこれ見るまでアメコミもバットマンも趣味じゃなくて、全く見たことがなかったのだけど、この映画は単なるヒーローものを超える出来でした
完璧な悪に対比されると、ヒーローって簡単に立場を問われちゃうものだと(簡単な例を挙げれば、自分の命が問われる状況になると、人々って簡単に正義の味方を見捨てるのね)思ったし、中盤ジョーカーをがんがんと殴ってるバットマンをみて、気持ちはわかるけどそれはなんか違うよねと思ったり
犯罪映画としても、ここまで立て続けに畳みかけるように事件を起こせる悪役っていままでなかったかも、と思うくらい、全編ジョーカーの犯罪で埋め尽くされてます。
ストーリーの流れのよさから見ても、やっぱシナリオが一級なんでしょうねえ
俳優陣も、脇役にモーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマンという2タテがいらっしゃるので超豪華ものすごく頼もしいバックになっていると思います
ヒース・レジャーについてはもう言うことなしですが、彼のピエロ顔はメイクが崩れはするものの、最後まで同じ顔で、この顔のままの迫力満点かつユーモラスな演技が素晴しかった。
単に怖いだけではなく、どっちかというとマイペースでユーモアのある悪役で、しかも頭が切れる。
病院が吹っ飛ぶシーンがとっても好きでした。好きっていうとあれだけど起爆スイッチを押しながら、あれっと頭をひねってるあたりが
結局ジョーカーの正体って謎なんだけど、そもそも正体がどうとか、そんな普通の展開ではないのだった。
アメリカにもまだこんな映画作れる監督がいたんだと思うと、案外捨てたもんではないなと思えてきますね