ガイドナンバー(GN) | フォトマスター検定1級勉強法

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ストロボのガイドナンバー(GN…Guide Number)の問題は、ほとんどが計算問題です。

16C-14…GN30とGN40の合成GNはいくつか
17aC-18…ガイドナンバーとは
17bC-23…GN10×2とGN14の合成GNはいくつか
18C-1…合成GNの計算方法とは
20C-37…16C-14と同じような問題
22C-5…カメラのISOが800の場合の最短撮影距離はいくつか
22C-6…カメラのISOが1600の場合の最短撮影距離はいくつか
22C-7…カメラのISOが3200の場合の最短撮影距離はいくつか
22C-8…カメラのISOが6400の場合の最短撮影距離はいくつか
23C-16…GN20(ISO200・m)のストロボと同等の性能のストロボの性能表記とは
23C-17…ISO1600、F4の場合、被写体を良好に写し込める最大の距離はいくつか
23C-18…GN21(ISO400・m)との合成GNはいくつか
23C-19…合成GNで、ISO1600、F4の場合、被写体を良好に写し込める最大の距離はいくつか
24C-41、24C-42…GN30(ISO100・m)で、撮影距離を2倍にした場合と、絞り値はそのままで+1段の調光補正をかけた場合について
25C-41…2つのストロボを同時発光させた時の合成GNの計算式
25C-42…3つのストロボを同時発光させた時の合成GNの計算式
26C-41…GN28(ISO200・m)のストロボ、カメラのISO400、絞り値F16で主要被写体を良好に写せる最大撮影距離
26C-42…26C-41からカメラのISO100にした場合の最大撮影距離

29-43…GN40(ISO100・m)のストロボ、カメラのISO100で、絞り値F4とF8での主要被写体を良好な写せる撮影距離の差。26C-41の類題
29-44…SO1600・F8とISO100・F8の撮影距離の差。26C-42の類題
29-45…GN20とGN15の合成GN。17bC-23とほぼ同問

22Cから問題の傾向が変わったことがお分かり頂けると思います。
計算が面倒くさくなりました。

合成GNの計算は簡単です。
18C-1の解答に方法が書かれています。
Wikipediaの「ガイドナンバー」の項目にも計算方法は書かれています。
ただ、Wikipediaの「ガイドナンバー」の項目には注意が必要です。
「多灯フラッシュ撮影の場合」の計算式は間違っていると思います。
「91×1.73」がなぜ「約53」になるのでしょうか。
「91/1.73」ならわかるのですが。
a=g/d×√s/100の式は使えます。
ここでの「a」は「絞り」になっていますが、フォト検の問題では絞りを求める問題は出たことがないので、この式は次のよう変えたほうが使い勝手はよくなります。

d=g/a×√s/100

この式を使えば、22C-5、22C-6、22C-7、22C-8は簡単です。
「焦点距離35mm開放絞り値F4のレンズを装着した一眼レフに、GN20(ISO100・m)の外付けストロボ(スピードライト、フラッシュなどともいう)を装着してストロボ撮影を行うものとする。」という条件があります。
22C-5は、d=20/4×√800/100=5×√8=5×2√2≒14.1です。
22C-6は、d=20/4×√1600/100=5×4=20です。
22C-7ではストロボの条件が変更されます。
GN40(ISO200.m)のストロボです。
ここで注意しなければいけないのが、このストロボに対しては、「d=g/a×√s/100」の式は使えないということです。
なぜ使えないかというと、GN20(ISO100.m)からGN40(ISO200・m)と、ISOが100から200になっているからです。
そのため、「d=g/a×√s/100」の100も200にしなければなりません。
22C-7と22C-8は、以下の式で計算をします。

d=g/a×√s/200

22C-7は、d=40/4×√3200/200=10×√16=10×4=40です。
22C-8は、d=40/4×√6400/200=10×√32=10×4√2≒56.4です。

23C-16、23C-17、23C-18、23C-19も合成GNの計算方法と「d=g/a×√s/100」を知っていれば解けます。

23C-16は、GN20(ISO200・m)とISO1600とF4の条件を使いdを求めます。
d=20/4×√1600/200=5×√8=5×2√2≒14
選択肢の中から、dが14のものを探せばいいわけです。
最初の選択肢であるGN14(ISO100・m)から計算しましょう。
d=14/4×√1600/100=3.5×√16=3.5×4=14です。
GN14(ISO100・m)が正解だとこれで分かりました。
念のため、他の2つも計算しましょう。
14を28や40に変えるだけです。
ということは、GN28(ISO100・m)の場合のdは、GN14(ISO100・m)の2倍の28です。
GN40(ISO100・m)の場合のdは、約2.8倍の約39です。
やはり正解はGN14(ISO100・m)でした。

22C-17の答えは22C-16ですでに出ています。
14mが正解です。

22C-18は、GN20(ISO200・m)とGN21(ISO400・m)の合成GNを求める問題です。
選択肢は3つです。

①GN17.5(ISO100・m)
②GN19.3(ISO200・m)
③GN61.0(ISO400・m)

(ISOX・m)のXを揃えた上で計算をしないと正解は出せそうにありません。
GN20(ISO200・m)のISOを100にしたときのGNは23C-16で計算しました。
GN14(ISO100・m)です。
ISOを400にしたときのGNも計算しておきましょう。
ISO1600、F4、d=14を使うと、14=g/4×√1600/400となり、g=28です。
GN14(ISO100・m)=GN20(ISO200・m)=GN28(ISO400・m)だということが分かりました。
ISOが2倍になると、GNは約1.4倍になっています。
おそらく、この約1.4倍は、√2倍のことなんだと思います。
次に、GN21(ISO400・m)のISOが100と200のときのGNを求めます。
「ISOが2倍になると、GNは√2倍になる」という法則らしきものを使うと、ISO100のGNは簡単に計算できます。
400は100の2倍の2倍なので、100は400の1/2倍の1/2倍です。
ということは、ISO100のときのGNは、ISO400のときのGNの1/√2倍の1/√2倍で、つまり1/2になるということです。
これでGN21(ISO400・m)=GN10.5(ISO100・m)だとわかりました。
ISO200の場合は、10.5×√2≒14.8で、GN14.8(ISO200)です。
これで計算の材料は揃いました。

GN14(ISO100・m)=GN20(ISO200・m)=GN28(ISO400・m)
GN10.5(ISO100・m)=GN14.8(ISO200・m)=GN21(ISO400・m)

あとは、ISOが同じもの同士で合成GNを出すだけです。

ISO100・m…√(14^2+10.5^2)=17.5
ISO200・m…√(20^2+14.8^2)≒24.9
ISO400・m…√(28^2+21^2)=35

よって正解は、GN17.5(ISO100・m)です。

23C-19はもう楽勝です。
IGN17.5(ISO100・m)、SO1600、F4のときのdを計算するだけです。
d=17.5/4×√1600/100=17.5/4×√16=17.5/4×4=17.5です。

もしかしたらもっと簡単で速い方法もあるのかもしれませんが、上のようなやり方でも解けます。
GNの計算は頻出なので、出題されたら確実に点をとれるようにしたいものです。

※2015年11月10日追記

26C-41、26C-42には、推奨露光指数(REI)と標準出力感度(SOS)という用語が出てきます。
二つとも、今まで出題されたことはないはずです。
「REI」は「Recommended Exposure Index」の省略形で、「SOS」は「Standard Output Sensitivity」の省略形です。
下記のページにそう書いてありました。

デジタルカメラの標準規格辞典:感度