今回も取材ターゲットは変わらない。前回撮ってきたものをどれだけ深く掘り下げられるか。これが写真家としての自身にかけたミッションだ。
さらに今回は、「5Cプロジェクト」のコーディネーターとしてどれだけ必要な情報を持ち帰ることができるのか。
あれもこれもと頭に浮かぶことだけでもやらなくてはならないことは山積みだ。さらに今回はアフリカ初滞在となるKowzuさんの体調とメンタル面を最優先に考えながらのミッションとなる。
「5Cプロジェクト」とは?
現在、世界で出回ってるダイヤモンドはどこで採掘されたということが明確にされていない。そのほとんどがアフリカ大陸から採れるものでその価値も高い。
そんなダイヤモンドの原産国に共通しているのは「ダイヤモンド紛争」と呼ばれる内戦が続いているということ。そんなダイヤモンドが原因で起こっている内戦を終わらせる為に
「キンバリープロセス」
http://www.nihongo.com/aaa/diamond/d5others/d513kimberley-process.htm
が導入され、世界中で紛争をしている国からのダイヤモンドの原石の輸入・輸出の規制されている。日本の経産省でも中央アフリカのみ名指しで禁止している。それでも世界中でニーズのあるクオリティが高いアフリカ産のダイヤモンド原石はあらゆる方法でベルギーのアントワープに持ち込まれ、国際価値基準の「4C」カラー、カット、カラット、クラリティーで値段がつけられダイヤモンドとして世界中で販売されている。
そのニーズが高くなるにつれ、原産国であるアフリカでは利権争いの内戦が各地で広がり、国がボロボロになっていく。ハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオを始め、そんなダイヤモンドの内情を理解している一部のセレブリティ達はダイヤモンドの不買活動のようなキャンペーンを行っている。
だけどそもそもダイヤモンドが「悪」なわけではない。
それを取り巻く環境が不浄なだけで、それ自体の魅力や価値は時代や国を越えて最も美しいものの一つであることは間違いない。
いつだって人生の最高の場面で登場してきた。
プロポーズや結婚記念日、華やかな舞台や晩餐会などで彩ってきた。
そんなダイヤモンドを「5Cプロジェクト」では世界価値基準である「4C」に加えてもう一つの「C」を提案する。
「Consideration(思いやり)」を5つ目のCとして、この思いやりとは想像力でもあり繋がりでもある。誰かの欲望や幸せの為に犠牲になってる人が生まれているという負の連鎖を断ち切る為にこの5つ目の「C」を他の価値基準よりも一番重きを置いて考えようと立ち上げたプロジェクトだ。
具体的には中央アフリカ産のダイヤモンドを使って、新しいジュエリーやアートを生み出し、そこで生まれたお金で直接現地に還元し、貢献していく。
内戦という黒い影をダイヤモンドのようにキラキラした輝く未来で少しでも薄くしていきたい。
ダイヤモンドで平和を...
必ず実現出来ると信じている。