河童の恩返し | 消しゴム君 寫画集

消しゴム君 寫画集

寫眞と物語と言葉で綴った寫画集

 

 

 

そのうちにやつと気がついて見ると、

僕は仰向けに倒れたまま、大勢の河童にとり囲まれてゐました。

のみならず太い嘴くちばしの上に鼻眼鏡をかけた河童が一匹、

僕の側へ跪きながら、僕の胸へ聴診器を当ててゐました。

 

芥川龍之介