作文下手 | 消しゴム君 寫画集

消しゴム君 寫画集

寫眞と物語と言葉で綴った寫画集



伝えたい事を書いている筈の文章が
ともすると
伝えたい事を上書きしてしまうほど
自分の性格が文を邪魔してしまう事がある
 
邪魔するだけならまだしも
読み手に不愉快な思いをさせてしまったり
誤解すら与えてしまう事も多々ある
 
書き手の性格
 
気をぬくと
それは如実に現れ
しかし書いた本人はその事に全く気付かない

気付かないまま
要らぬ言葉を用いてしまったり
威圧したり
時には強引にねじ伏せてしまったりもする

更に厄介なことは
文章には
イントネーションが無い

声の強弱も
口角の上げ下げも見えない
書き手の体温も
吐く息すら聞こえてこない

Facebook、Blog、insta、Mail
横文字だらけの言わば「これら」の時代に
顔が見えない読み手の感情を無視した
言わば「言いたいことだけ言えればいい文章」が
仮想空間を飛び交う

 僕はそんな時
井上ひさしの言葉を思い出す
 
むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをゆかいに
ゆかいなことをまじめにかくこと
(井上ひさし)
 
この教え
未だ身についたとは到底言えないが
顔が見えない相手に
顔を見せぬまま伝える時代だからこそ

「伝える」ではなく
「伝わる」伝え方をしたい

これは
未だ作文が大の苦手な僕の
一生の課題でもある