(改)   猫   ~公園探検2~    | 紅の「のほほん」ブログ

紅の「のほほん」ブログ

書きたくなったら何でも書く節操なしの
のほほんとのんびりブログ





ごめんなさい。ブログの内容に触れず、自分のブログへ呼び込む為のコメント、アフィリエイト等、営利目的のコメントは、削除させて頂きます。<(_ _)>

 

 

 しばらく寝て目を覚ますと、日はいい加減傾いていた。それでもまだ明るいから、ボクは

また探検する事にした。

 木が沢山あるとこと、少ない所はもう見て歩いた。あとはもう一つある木の沢山あるとこと、その向こうの木よりちょっと高い所へ行こう。

 

 そこも、もう一つのような感じだった。そこここの地面がもこもこ盛り上がってるし、掘ってみれば何も出て来ない。木がなくなると、硬い何かで地面が隠れてて爪を立てたら引っ掛かった。

 (これはもしかしたら登れるかも!?)

 ボクは早速登ってみた。それは途中まででその後は地面が上まで続いてる。地面との境はちょっとだけ平らになっている。その上は木の葉が地面を隠してて、草もぼうぼうに伸びきってる。ボクの背丈よりずっと高い。辺りも薄暗いし何かあった時に逃げ込むには良い場所かも。

 お腹の調子があまり良くない時に食べる草も生えている。高い所はそれほど木はないけども、枝が方々へ伸びて葉が良く茂っている。水がかからなくて良い場所かも。ボクはしばらくここで遊んだ。歩けばカサカサ音がして面白いし、・・・ってあれ?あの黒いものはなんだろう? 

 近づいてみたら鳥だった。真っ黒な鳥がぐったりと寝ている。ボクは鼻の先でちょっと押してみたけど、鳴く事もなければ起き上って掛かって来るでもなかった。既に死んでいるみたいだった。匂いを嗅いでみれば、まだ変な臭いはしていない。ボクはちょっとだけ齧ってみた。

 柔らかかった。食べても大丈夫そうだな。ちょっとお腹も空いて来たから、鳥さんには申し訳ないけど、食べさせてもらおう。

 (鳥さん、ごめんね。ボク、お腹空いて来たから食べさせてもらうね。)

 味なんて分からない。でも食べなければボクも死んじゃう。鳥さんが死んでて良かったと思う。生きていたらボクには殺せないし、そんな技術はない。今のボクでは鳥さんは捕まえられないから。それでもボクは、鳥さんに謝らないと気が済まなかったよ。

 

 ボクはそれから方々を見て歩いた。お日様が山に沈む方向に向かって歩いてたら急にストンと地面が無くなった。もう一つの木がたくさん生えていた方にもずっと続いている。そうか、ここはグルッと繋がっているんだ。ボクの頭の中に、今いる場所の大体の様子が分かって来た。

 今日はここまでにしてまた明日探検しよう。あの鳥さんのおかげで今夜はぐっすり寝られそうだ。さて、あの草の寝床に帰ろう。真ん中は固いけど、周りは軟らかくて寝心地の良いあの寝床に。

 枯葉を踏みながら。地面を隠している壁のような所を駆け下りて。沢山の木が生えている間をぬって歩いて。

 辺りは暗かったけど、ここには昼のように明るい光が少し届いていて、真っ暗というほどではない。眠りにつくのにはちょうどいい光加減だ。

 (鳥さん、今日はありがとう。お陰でボクはぐっすり眠れるよ。)

 

 

 

 

 

         つづく

    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇