新入職歓迎会


土曜日

朝礼の時、師長から

「今日は歓迎会です。早めの行動でお願いします」

と挨拶があった。

医者も来るらしくその日の検査はほとんどなかった

私たち同期はまだまだカルテを書く時間が長くかかっていたので軽めの部屋を担当することになった。


空いた時間に記録の下書きをする。

早く終わらせたいのだろうか…

その日はすぐに本書きができた。

終業時間は16時45分

全て終わったのが17時30分。

歓迎会開始時間が18時。


同期全員で店に向かう。

ほとんど全員が揃っている。

すみっこのテーブルが丸々空いてる…

ここに座れということかな…

同期全員と座る。

幹事からの挨拶があり医者の挨拶があり乾杯する。

焼き肉食べ放題。

ビールゴクゴク。焼き肉バクバク食べていた。

すると優しい先輩がきて

「皆さんにビールついでおいで」

と言われあたふたしながら全員で師長からビールをつぎに回る。

仕事場とは全く雰囲気が違いみんな明るい。

「プーです。これからもよろしくお願いします」

と言いビールを注ぐ。

「プー知ってる笑。ギャハハ笑。」や「プーこっちきてビールつげー笑」や「こっちにはこやんのかい‼︎笑」など色々呼ばれていた。

先輩から

「プーと藤くんは付き合ってるん?」

と聞かれた。

まさかそんなこと聞かれると思わなかったので

「えっ?えっ?」

ときょどった笑

藤くんと同時に

「それはないですよ」

ときっぱり否定した。ほんとに付き合ってもないしね。

先輩から

「うそやろー。同期の中であんたら2人やたら仲良いやん」

藤くん

「学校も一緒やったんで笑。ツルさんも一緒ですよ?」

「そうですよ。藤くんと付き合うとか恐れ多いですよー笑」

先輩

「そういうことにしとくわー笑」

ちょっと仲良く話してただけやのにこんなすぐ恋愛に結びつけられるとかめんどくさいなと思った。

藤くんは彼女おるって言いたかったけど本人が言わないなら言う必要はないしね。


ビールを注ぎにまわり、いろんな人の話を聞いていると焼き肉を食べそびれた。

始まって30分で焼き肉とさよならした。

先輩から

「プーも飲めー」と散々言われ空腹でビール。

なんか酔った…

閉会の挨拶に師長が話していた。内容は全く覚えていない。

師長の前に私たち同期が呼ばれ立ち上がった。

1人ずつ今後の目標をいわされた。

なんて言うたか全く覚えてない…


二次会

カラオケ

私は人前のカラオケが苦手なんです。

1人の時は家で適当に歌ったりしてるけど笑

中学の時の音楽でみんなの前で歌うテストあるでしょ?あれでクラスメイトに

「壊れたラジカセやん」

と言われ笑われて以降、人前で歌うことが苦手になった。でも友達数人で行くのは慣れたので行ける。初めての人や大人数が苦手。

先輩から

「プーはカラオケ行くよなー?」

と言われ断ることはできない。

「行きますよー」

同期全員行くことに。


カラオケ到着し部屋へ。

先輩から

「まずは新人から‼︎」

「みなさん何飲みますかー?」

ドリンク係に徹した。

めいから歌うことに。

藤くんから

「逃げたな笑」

と言われた。

タイミングよかった。

デンモクを回す。何を歌おうかなーって考える振りをしながらデンモクを回す。

みんなめっちゃノリノリの曲歌う。

浜崎あゆみやTRFや安室奈美恵やモーニング娘。やミスチルやSMAPなどが多かった。


終電前になると電車組は挨拶をして帰っていった。

同期の中では藤くんだけが帰っていった。

1時間後、2次会も終わり解散となった。

先輩たちも自転車で帰っていった。

最後まで見送り帰宅。

住んでるマンションの前にマザコンがいてビビった。

「どうしても会いたくて」

と言われかなり照れたし驚きすぎて声が出やんかった。

近くのファミレスで閉店まで粘ったあとずっと待ってたらしい。

メールが届いてたが見る暇はなかった…

「気づかんでごめんな」

と謝る。酔ってるので呂律は回ってない。

その日はそのままシャワーをあびて寝た。


日曜日

休み。マザコンも休みだったのでデートをした。

おうちデートってやつ。

食材を買いにスーパーまで行ったりした。

仕事でストレスもあったので発散できてよかった。


次回

看護師としてのスタート


月曜日午後


午後からは口腔ケアとバイタル残りの清拭や点滴類のチェックなどしていた。

ナカさんから

「空いた時間あるならカルテ書こか。まずは鉛筆でsoapで書いて。全部チェックしてから本書きやから」

「わかりました」

終業時間前にやっとカルテの下書きが書けるようになった。

何回も書き直しした。

実習の記録とは全く違った…

解剖からは書かなくてよかった笑

本書きができるようになるまでに1時間はかかった。

ナカさんや他の指導者さんたちは残業代申請して帰っていった。

師長から

「あんたたちは教えてもらってる立場やから残業代なしやから」

同期全員

「はい。」

残業代申請することすら考えてもなかったよ…

心のどこかでなんとなくモヤっとしたものができた気がした。


病院から出たのは7時すぎ。

疲れた。ほんま疲れた。

食事を作る気すらない…

軽くどっかで食べたような記憶。

入職して2週間目まだまだ慣れない。

翌日も同じ病室を担当。


帰宅してメモしておいたことをまとめる。

色々書きすぎて思い出しながらまとめたけど自分でもわからなくなってきた。

教えてもらったことや観察項目もまとめた。

色々していると1時前。

シャワーして爆睡。

あっという間に目覚ましがなる…

携帯見るとマザコンからメールと着信があった。

メモまとめてて携帯見てなかった…

朝に連絡しておいた。


当時、看護師免許は5月以降に保健所に取りに行くことになっていた。

今は知らんけどね…

免許証が届くまでは医療行為はできない。

バイタルや清拭などはできても注射をしたり点滴をしたりすることができない。

指導者の前で滴下数を計算して合わせることはできた。

指導者さんが同期全員の点滴をまわっていた。


そんな感じの流れが約1か月。

1か月経つとICU以外の部屋と大部屋(人数が8人ほど)以外は見れるようになった。


カルテの下書きはなかなかスムーズには進まない…

いつも終わるのが7時過ぎ…


5月に入った頃

師長から

「2週間後に歓迎会を開きたいと思います。1年目は全員参加やからね。」

同期全員

「はい。ありがとうございます。」

心の中では

(デートキャンセルやな…久しぶりに会えると思ったのに…)

と考えていた。


帰宅してマザコンに報告。

残念やなと言われた。

最近は自分の勉強と疲労ですぐ寝てしまうので連絡すらあまり取れてない状態…



次回

歓迎会

月曜日午前中

初めての部屋担当。

緊張と不安が入り混じる。

全員が師長に呼ばれる。

師長から

「ここはプリセプター制度を導入しています。今から1人ずつプリセプターを紹介していきます」

私のプリセプターは30代くらい。目力がすんごい…

するどい眼光。肌は綺麗。

リーダー的存在。直感でこの人はすごい人なんかなと感じた。ナカさん。

ふじ君のプリセプターは30代。穏やかそうな感じの人。指輪してたから既婚者かな…。ツジさん

ツルさんのプリセプターは運動大好き‼︎って感じの見た目。20代。ハキハキ喋って豪快に笑っている人って感じ。タカさん

めいのプリセプターはふわふわ系。たまにややこしい人に怒鳴られているところを見かけた。20代。

キタさん。


このややこい人はいつか出てきます。ややこいやつなので…


それぞれのプリセプターに挨拶。

ナカさんから

「勉強してきたもの見せて」

メモを渡す。サラサラっと見て

ナカさん

「できてるな。朝礼終わったあとでバイタル行っていいよ。」

「ありがとうございます」

ナカさん

「点滴とか色々あるけどしたことはない?よな?」

「ないです」

ナカさん

「今日はバイタルと清拭の日やから清拭とオムツ交換とかしよか。点滴とか医療技術系はまず私がするから見といて」

「はい‼︎よろしくお願いします」

話してたら朝礼が始まった。

日替わりで各病室のカンファレンスが行われる。


月曜日

私の担当の部屋がカンファレンスだった。

知らんかった…どうしょ…パニくる…。

ナカさん

「今日が初めてやから私がするわ。聞いといて。それをカルテにも書かないとあかんから。」

「ありがとうございます。メモしておきます。」

ナカさんがスムーズに4人すべてカンファレンスをしていく。書き取りがついていかない。

10分ほどで終わった。


そのあとにバイタル行くかと思いきや違った。

2グループに分けてチームナーシングをしているので点滴係と薬係が各チームから1人ずつ決められている。係になった者は点滴を読みチェックしていくダブルチェック方式を行っている。

薬係は日勤で必要な薬を出していく。

点滴と薬係以外の人は全員で端の部屋から順番に環境整備を行なっていく。

2人一組になり環境整備をする。

毎回ペアは決まってないので色んな人と環境整備をしていく。

介護士さんと仕事してた時はあまりかち合わなかったので分からなかった。


環境整備が終わりやっとバイタル測定。

部屋に行く前に点滴を持っていく。

持ち出す時に指示書を確認。点滴のボトルの中に薬剤が入っているのでちゃんとは確認できないがダブルチェックされているのでそこは信用するしかない。指示書を確認しボトルの名前と患者名を確認。他にも確認することはあるけど省きます。

確認が終えたらサインをする。

このサインは自分が施行しました。というサインのため今回はナカさんがサインをする。


点滴を持ちいざバイタル測定へ。

点滴をして回るナカさん。

それを見たくてバイタルが回らない私。

ナカさんから

「三方活栓の向きわかる?」

と質問。

点滴類は学校でも実習でも触れないで‼︎との通達があり全くわからない。

一応勉強はしてきている。

初めて触る…

教科書では確か………。

恐る恐る答える。

「この向きはこうで…こっちはこうで…」

と辿々しく説明。

ナカさん

「合ってるでー」

よかった。

抗生剤の投与の仕方や注射器(ディスポ)からの注入の仕方など教わった。

患者さんには事前に説明して許可を得ている。

意識があり急に基本的なことを質問してオドオド答える看護師がいたら不安ですよね?

うちならかなり不安。

なので新人教育であることを説明し許可をくれた人にしている。

地域密着型の病院だったので患者と看護師がほとんど顔見知り的な人ばっかり。

私の担当した部屋の方たちは全員快諾してくれた。


点滴が終わりナカさんは詰所に戻る。

私はバイタル測定へ。

実習では1人。最後の方は2人見てた。

書いてなかったけど…

それでもめっちゃ時間かかる。

1時間くらいかかってたんちゃうかな…忘れたけど…

詰所に戻り色々してたナカさんとリーダーに報告。

オムツ交換は介護士さんがしてくれている。

報告している時に同期たちが戻ってくる。

報告が終わり清拭に入る。

清拭は曜日で部屋が決まっている。

先輩たちはすでに清拭をしている。

検査に呼ばれて連れて行ったり色々している。

手空いてる人が清拭をしている。

清拭も終わり担当の部屋にいき点滴を見たりする。

点滴の更新時間がだいたい12時のため残量を見て滴下数を計算。

事前に滴下数の計算の質問はくらっている。

メモの端っこで計算して答えを出す。

腕時計は腕に装着してはいけないので胸ポケットにつけ見やすくする。

秒針と滴下数を見比べる。

目が…視界がぼやけてくる…

また時間はかかったがどうにかできた。

そんなことをしていると休憩時間。

私とナカさんは後休憩。

先休憩の先輩に休憩中なにをしていたらいいか聞く。

だいたい、食事介助と点滴更新くらいかな。


食事が運ばれてくる。

まずは自分の担当の介助の必要な人から。

いなければ頼まれている人たちを行う。

点滴の更新もあるので介助が終われば確認しにいく。更新ができなければ介助にいく。

という繰り返し。

点滴更新を行うと目がショボショボしてくる。

慣れていくもんなんかな…

と思い頑張る。

あらかた食事介助も点滴更新も終わる。

休憩交代。

ナカさんから何か頼んでおくことはあるか確認される。

点滴更新も終わったし食事介助も終わった。ない気がする。

「思い当たらないです」

と答えると、ナカさんから

「なにもないことと様子見だけお願いして休憩に入ろか」

と言われる。

先輩に

「○号室は特になにもないです。様子見だけお願いします」

と伝え休憩にはいる。

続々と休憩室に入ってくる。

私たち同期は食堂にいく。

お弁当持参の人はそのまま休憩室で食べている。

先輩たちも食堂にいる。

そこに入っていく勇気はない…

同期と別テーブルで食べる。

先輩に聞こえないようにコソコソ喋る。

「午前中どやった?」とか「バイタル時間きかりすぎたわ…」とか「点滴難しい」とか反省会みたいな感じで喋ってた。

ご飯も終わり詰所へ戻る。

休憩室へ入る。

師長やナカさんや他の先輩が楽しそうに喋っている。師長から

「空いてる席座りやー」

と促される。

「ありがとうございます」

と言いちょこんと座りボーッとする。

するとティッシュに乗ったお菓子が運ばれる。

師長から

「これ食べていいやつやから食べー」

とポテチやチョコが乗った物が届く。

「ありがとうございます」

と言いみんなでポリポリ食べる。もらった物を残すわけにはいかず普段食べ慣れてないお菓子を食べる。普段からスナック菓子は食べないのですぐ胃もたれになる。

他の同期は食べていた。

話を振られるわけでもなかったが気は使う。

休憩時間が終わるころ、歯磨きしてテーブルを拭き先輩たちの食べ散らかしたお菓子の残骸を片付ける。私たちにくれたものは全部食べ切ったのでティッシュだけ丸めて捨てた。



次回

月曜日午後編