若き才能の気概の発露〜ラフマニノフ/交響曲第1番 | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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昨日の記事で予告をしていた
ラフマニノフの交響曲の話題です。

セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフは、
1873年生まれで没年は1943年の、
ロシアの作曲家、ピアニスト、指揮者です。

<交響曲第1番ニ短調>は、1985年に完成されましたが、
1987年の初演が大失敗となり酷評を浴びせられ、
生前の間は再演されることはありませんでした。
しかし、最近は演奏も聴かれるようになりました。
聴いてみると、若書きの粗削りな面があるとはいえ、
活気に溢れた作品として評価できると思います。

第1楽章は、短いながらも重々しい序奏を持つ
ソナタ形式による冒頭楽章です。
その序奏のテーマが場面転換を主導するように、
重要な役割を果たしていきます。
豪壮とさえ言えるような若々しい楽想によって、
若き日のラフマニノフが、新しい音楽を打ち立てようという
気概に満ちていたことを感じさせてくれます。



第2楽章は、標準的なロンド形式(ABACABAcoda)
によって構成される、比較的大規模なスケルツォです。
昼間部(C)の部分は展開部と言って良い程に発展的で、
畳み掛けるような迫力があります。



第3楽章は、クラリネットの旋律から始る
簡潔な美しさを湛えた主部と、
ホルンが活躍する大きなうねりのような音楽による
中間部から構成される、緩徐楽章です。



第4楽章は、第1楽章の序奏に基づく導入部から始り、
開始早々から祝祭的な雰囲気に包まれます。
主部は、ラフマニノフ風ロンドソナタ形式とでも
言うべきでしょうか、あの有名な<交響曲第2番>の
終楽章の萌芽とも感じられるような音楽です。
これまでの楽章に登場した要素を
様々に活用した楽想や展開が随所に登場します。
最後のコーダでは、第1楽章の印象が回帰して、
力強く全曲を閉じます。



初演が大失敗に終わって、その後長い間演奏されなかったことが
信じられないような、充実した交響曲だと思いのですが、
皆さんの印象はいかがでしょうか。

貼り付けたYouTubeの演奏は、
ウラディミール・アシュケナージ指揮
アムステルダム・コンセッルトへボウの演奏です。

私の仕事場にある全集CDはこれです。
ラフマニノフ交響曲全集
CD:ラフマニノフ交響曲全集 / ロッテルダム・フィル
   指揮=エド・デ・ワ―ルト