4楽章構成に戻って書き続けられた中期作品〜ドヴォジャーク/交響曲第4番 | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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「交響曲第3番」を書き上げた直後の
1873年11月に結婚をしたドヴォジャークは、
その歓びと勢いを駆って、翌年の1~3月に
「交響曲第4番」を一気に書きました。

この「第4番」は、第3楽章のみは1874年内に
初演されたものの、全曲の初演は、1892年に
自身の指揮で行うまで待たなくてはなりませんでした。

楽譜の出版も1912年になってようやく実現したため、
長らく現在の「第8番」が「第4番」として
出版されてきたという経緯もあります。

この作品は、3楽章構成を採用した「第3番」から、
再びオーソドックスな4楽章構成に戻っています。

私の仕事場のライブラリーには、このCDが在ります。

ドヴォジャーク/交響曲第4番&第8番
 ヴァーツラフ・ノイマン指揮
 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 SUPRAPHON / COCO-73001
ドヴォジャーク交響曲第4番

<交響曲第4番 ニ短調 作品13 / B.41>
 1874年作曲 / 1874年第3楽章のみ初演
       / 1892年初演@プラハ

[第1楽章]
ソナタ形式による冒頭楽章です。
提示部の繰り返し記号が復活しています。
一瞬"序奏か?"と思わせるような第一主題の始動が
なかなか個性的な開始になっています。
手慣れた筆致による独自の旋律性と構造性を湛えた音楽が、
ソナタ形式のフレームを借りて進行していきます。
最後の終結部では、開始の雰囲気に舞い戻った後に、
輝かしく音楽が閉じられます。

[第2楽章]
変奏曲形式による緩徐楽章です。
作曲家が敬愛していたワーグナーの名曲、
歌劇「タンホイザー」の"巡礼の合唱"へのオマージュ
と言えるような音楽になっています。
二連符系と三連符系のリズムが共存する背景が精緻な
変奏の部分が、私にとっては特に印象的です。

[第3楽章]
楽譜上では6拍子ですが、スケルツォ楽章に相当します。
素朴ながら時に力強いスラブ風な音楽で、
この作曲家ならではの個性的な舞曲楽章と言えるでしょう。

[第4楽章]
この作曲家が終楽章にしばしば採用する
ドヴォジャーク流ロンド・ソナタ形式との呼ぶべき
快活な楽想変化が楽しめる構成による終楽章です。
この楽章では、かなり長大な展開の後に主要主題に
回帰していく辺りの筆致に、独特の風格が感じられます。
終盤になって長調に転調して、
輝かしく全曲が閉じられます。

YouTube / スウィトナーのドヴォルザーク交響曲第4番