《ISCM World New Music Days 2025 Portugal》訪問記5
《ISCM World New Music Days 2025 Portugal》訪問記の本編も5回目、
今日は2025年6月4日から5日にかけての数公演が行われたリズボンの旧市街に在る劇場、
Sao Luiz Teatro Municipal(サン・ルイス私立劇場)の紹介を中心に、
訪問記を綴っていきましょう。
リスボンの南域の旧市街の西側の小高い丘に位置するSao Luiz Teatro Municipal
(サン・ルイス私立劇場)は、目の前を観光客に大人気のTram28番が走る、
歴史的な佇まいを見せる劇場でした。
中に入ると、小ホールに相当する Sao Luiz Teatro Municipal と、
大ホール(馬蹄形劇場)の Sala Luis Miguel Cintra が在ります。
6月4日夕方の公演は、Sala Bernardo Sassetti を会場として、
【WHISPERS AND ECHOS】(音楽祭コンサートno.17)が行われました。
Komorebi Duo(木漏れ日デュオ)というグループ名の
Camella Mandill(ソプラノ)と Joao Casimori Almeida(ピアノ)による
演奏で、8曲の歌曲作品が上演されました。
残念ながら、この劇場に来る時に道に迷ってしまい、
この演奏会には大遅刻をしてしまい、ほとんど聴くことができませんでした。
【WHISPERS AND ECHOS】(音楽祭コンサートno.17) の
プログラムをこちらにリンクしておきます。↓
6月4日夜の公演は、Sala Luis Miguel Cintra を会場として、
【STRING THEORY】(音楽祭コンサートno.18)が行われました。
弦楽アンサンブル:Cakerata Alma Mater / 指揮:Pedro Neves
の演奏によるコンサートで、6曲の弦楽アンサンブル作品が演奏されました。
伝統的な劇場の中で聴く現代作品の弦楽の響きは、なかなかの味わいでした。
【STRING THEORY】(音楽祭コンサートno.18) の
プログラムをこちらにリンクしておきます。↓
翌日の6月5日夕方の公演も前日と同様に Sala Bernardo Sassetti が会場で、
【INTO THE LIGHT / Sond'Ar-te Trio】(音楽祭コンサートno.20)でした。
Miso Music のレジデント・アンサンブルの精鋭メンバーによる三重奏団
(vn.:Vitor Vieira、vc.:Filipe Quaresma、pf.:Elsa Silva)によって、
6作品が演奏されました。
その中には、ウクライナ出身の若手作曲家 Diana Andrashenko の作品が
含まれていて、本人も現在居住しているポーランドから駆けつけていました。
終演後、思わず私は彼女に駆け寄り声をかけて、
ウクライナの様子を伺ったのでした。
実は、私は、2013年に《Donbas Modern Music Art 2013》に招聘されて、
その音楽祭のファイナルコンサートでドネツク・フィルハーモニー管弦楽団を
指揮して、自作2曲を含む全6曲の現代作品プログラムを
指揮した経験を持っているのでした。
しかし、翌年に勃発したロシアのクリミア半島侵攻、そしてここ数年の
ウクライナへのロシアの更なる侵攻(戦争)で、
全く連絡がつかなくなってしまったドネツクの友人達のことが、
常に脳裏にあったのです。
残念ながら、祖国を離れて久しいDianaさんからは、
ドネツクに関しては何も情報を得ることはできませんでしたが、
このような状況でウクライナ支部としての参加が望めない中で、
主催者の配慮で同国の若手の作品がプログラムにくわられていた配慮に、
胸が熱くなりました。
【INTO THE LIGHT / Sond'Ar-te Trio】(音楽祭コンサートno.20)の
プログラムをこちらにリンクしておきます。↓
6月5日夜の公演も前日と同様に Sala Luis Miguel Cintra が会場で、
【STATE OF EMERGENCY】(音楽祭コンサートno.21)が行われました。
Ensemble MPMP / 指揮:Rita Castro Blanco によって、
5曲の室内アンサンブル作品が演奏されました。
尚、この演奏会も含めて、ほぼ毎日の夕方公演もしくは夜公演の開演前に、
その演奏会のプログラムの作曲家がステージに上がって、
主催者代表の Miguel Azguime 氏の司会によって、自作の解説を述べる
"MEET THE COMPOSERS"というプレトークが設けられていたことを、
ここでお伝えしておきます。現代音楽の作曲家と一般聴衆の距離を縮める
施作として有効な手段だと感じた次第です。
【STATE OF EMERGENCY】(音楽祭コンサートno.21)の
プログラムをこちらにリンクしておきます。↓
この訪問記はまだまだ続きます。明日以降の記事もどうぞお楽しみに!




