二重奏作品<ディストラクション>シリーズを、
今日から紹介していきましょう。
演奏家の方等、楽譜をご希望の方は、
プロフィール頁の情報からアクセスしていただきますよう、
お願いいたします。
そして、2023年の6月3日(土)に、洗足学園創立100周年記念
プレミアムコンサート・シリーズの一環として企画した
<セクエンツァ&ディストラクション〜管楽器現代音楽作品ガラコンサート>で、
この<ディストラクション>シリーズの数曲が演奏されました。
そこで演奏された本シリーズの5曲の演奏は、
私のYouTubeチャンネルでの公開をしています。
お時間の許す時にご視聴ください。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLpiG7mEEDodUiNLGjzCHuup8F23VU6PQT
それに因んでのシリーズ全曲の再紹介を、
これから暫くの間、連日アップしていきます。
###########################
それでは本題に入りましょう。
藝大・同大学院を卒業・修了してばかりの20歳代の頃、
私は主に室内楽作品を発表していましたが、
どの作品も概ね15分前後の演奏時間という規模の曲でした。
当時の自分流の時間構成では、
どうしても15分程度の演奏時間
になってしまったのです。
(別に悪いことではありませんが。)
そのような時期に、サントリー音楽財団が
日本作曲家協議会の編集協力のもとに出版している
[日本の作曲家] という
現代音楽作品リストを手がかりとして、
アメリカの演奏家が私にコンタクトをしてきました。
クラリネット奏者=E. Michael Richards氏と
ピアニスト=田野崎和子氏の
ご夫妻によるデュオ・ユニット=
The Richards & Tanosaki Duo からでした。
最初はクラリネット独奏曲= [フォノⅢ] を、
アメリカで演奏していただくことから話が始ったのですが、
翌年に新作の委嘱を受けることになりました。
そのリクエストの条件は、次のようなものでした。
1)クラリネットとピアノの二重奏作品
2)演奏時間は8分程度
3)Richards氏の博士論文
(カリフォルニア大学サンディエゴ校)
・・を基にした著書 [21世紀のクラリネット] の記載情報を
駆使した先進的な作品
ここで私は暫く途方に暮れた訳です。
つまり、どうしても15分程度の演奏時間を有する構造しか
発想しえない自分に、8分で完結する時間構造を持つ
充実した作品の作曲を課すことになったのです。
その結果誕生した作品が、
[DISTRACTION for Clarinet and Piano] (1987)です。
邦題にすると「錯乱」という意味になります。
一気呵成に音細胞が増殖して遂には大爆発に至り、
やがて時空の彼方に消えて行く・・・
というような凝縮した構成を獲得することができました。
この作品を書いたことによって、
その後の自分が大きく変わっていったと実感しています。
明日以降、このシリーズを順次ご紹介していきましょう。
今日の写真は、ナイアガラの滝です。
The Richards & Tanosaki Duo のお招きで
初めてアメリカを訪ねた時に連れて行っていただいた
想い出の地です。
