今日から私なりに綴っていきましょう。
第1曲:火星~戦争をもたらす者(戦争の神)
原題:Mars, the Bringer of War
5拍子で驀進する音楽は、日本でも人気があります。
第4曲:木星についで有名な楽章と目されます。
第一次世界大戦の頃に作曲された作品のため、
その時代の空気が反映されていると指摘されることもあります。
"戦い"のイメージを喚起するような、
5拍子を基調とした変則的な拍子や
時に複調のような不確定な調性など、
ストラヴィンスキーの「春の祭典」からの影響も感じられます。
途中で現れるテナー・テューバ(しばしばユーフォニアムで演奏)
による副主題は、管弦楽法の貴重な事例として知られています。
発展的な音楽で迫力があります。
強いて分析するならば
ソナタ形式的な構成に見えなくもありませんが、
テンポが遅くなる中間部を有する発展的な複合三部形式と
捉えるべきと、私は考えています。
戦争そのものと言うよりも、人間の内面の戦いを象徴した音楽
として感じるのは私だけでしょうか。
聴く者を一気にこの作品の世界に引き込む魔力がある
素晴らしい冒頭楽章であると、私は考えます。
・・・ロンドン/SLA-1031・・・
指揮=ズビン・メータ
管弦楽=ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
女声合唱=ロスアンジェルス・マスター・コラール


YouTube / G.ホルスト / 組曲『惑星』より「火星」
アンサンブル・ヌーボー版「火星」の
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