正に威風堂々!〜エルガー/交響曲第2番 | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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イギリスの“おらが国の交響曲”の第2弾とも言うべき
作品が、このエルガーの交響曲第2番です。
サー・エドワード・エルガー(1857-1934)の交響曲の紹介を続けます。

交響曲第2番は、1911年にロンドンで初演されました。
エルガー指揮/クイーンズ・ホール管弦楽団による演奏でした。
また同年内にストコフスキー指揮/シンシナチ交響楽団によって、
アメリカ初演も果たされたそうです。

この作品は、当初は、イギリス国王エドワード7世に
献呈されることになっていましたが、
1910年に崩御されたため、その追悼に捧げられました。

第1楽章は、ブルックナーの交響曲を彷彿とさせる茫洋としたスケールを持つ、
3主題を指摘しうるソナタ形式で構成される冒頭楽章です。
なかなかヴォルテージを上げていかない展開部が、多少じれったくもありますが、
同時にイギリス的なノーブルさでもあります。

第2楽章は、緩徐楽章です。
哀歌とも言うべきな切々とした旋律と楽想が連綿と続いていきます。
イギリスの気候風土、曇りがちな天候とグレーな風景に
相通じるような微妙な陰鬱さが続きますが、
楽章の中ほどで愛情の暖かさが差し込むように、
音楽が少しづつ晴れやかになっていきます。
聴き終わってみると、量感たっぷりの緩徐楽章に感じられます。

第3楽章は舞曲楽章に相当しますが、珍しいことに
ロンド形式(ABACABA)で構成されています。
しかも、中間部(C)で第1楽章の第2主題が回帰する
という点でもユニークです。

第4楽章は、ソナタ形式による終楽章です。
ノーブルな第1主題によって開始されます。
第2主題もイギリス風の味わい豊かな旋律の彷徨に発展します。
展開部も勇壮に発展していきますが、
やがてヴォルテージを収めて再現部の回帰して、
ノーブルな主題が再び高らかに歌われます。
終結部(コーダ)に入ると、音楽は落日の哀愁といった雰囲気を醸し出し、
最後は静かに消え入るように全曲を閉じます。

全曲を通奏すると約55分に及ぶ、正に「威風堂々」たる交響曲です。

私の仕事場のライブラリーにあるこの作品のCDが、下の写真です。
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団
グラモフォン / F00G-20340
エルガー/交響曲第2番

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バロック期のパーセル以来、
作曲家の巨匠を輩出できなかった
イギリスでしたが、エルガーの登場以降、
20世紀に入ると名曲の数々が誕生するようになります。
イギリス音楽、エルガー、ウォルトン、
ヴォーン・ウィリアムズ、ホルスト、
ディーリアス、ブリテン、等の作品を、
皆さんも是非聴いてみてください。