アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第187巻の紹介です。
毎号のお楽しみになっているNゲージサイズ車両模型ですが、本号では、
由布院ー南由布院の間を平成21年末まで走っていた「トロQ」塗色を纏った
キハ58形のグリーン一色の引き締まった姿をお楽しみいただけます。
それではいつものようにパッケージを解いて、奥底から第187巻の冊子を取り出しましょう。
巻頭記事はこのところの通例通り、付録模型車両の解説です。
自家用車の温泉地への乗り入れを制限するために、
一駅手前の南由布院駅付近の駐車場に停めていただき、
トロッコ列車「トロQ」でのんびりと由布院駅にアクセスしていただこうという、
駐車場対策と観光を兼ねて登場したトロッコ列車に、キハ58形が起用されたのでした。
70000形無蓋貨車を改造したトロッコ車両3両をキハ65とキハ58で挟んだ
5両編成で、週末・休日を中心に1日5往復走っていたということです。
続くページに目を移すと、15メートル級の小型電車の写真に惹かれます。
高松琴平電鉄・志度線で活躍する700形の特集です。
複数の私鉄が合併して誕生した高松琴平電鉄は、
琴平線と長尾線は18メートル級まで入線可能ですが、
志度線は現在も16メートル級までの制限があります。
現在では志度線の全ての車両には、名古屋市営地下鉄の東山線・名城線・名港線を
走っていた車両の譲渡を受けて改造して充当されています。
更にページをめくると、今度はアメリカの大型ディーゼル機関車の特集です。
ユニオン・パシフィック鉄道に20世紀末から大量に導入された主力機関車、
SD70M形は、後に登場したモデルチェンジ版SD70ACe形も加わって、
現在も元気に活躍を続けているということです。
「鉄道建築」シリーズは、大湊駅舎の特集です。
歴史と風格を備えた下北半島の終着駅で、今年で開業100年を迎えています。
かつては車両基地や扇形機関庫もあった大湊駅でしたが、
今では街の繁華街からも外れて静かな佇まいとなっています。
そして巻末記事はいつものように「観光列車」シリーズです。
本号では、江の島電鉄(通称:江ノ電)の近代化の嚆矢となった1000形の特集です。
国内普通鉄道最急の半径28mカーブにも対応すべく
2車体連接構造を採用したフォーマットは、その後の江ノ電の基本となって、
現在の最新車両に至まで踏襲されています。
4次にわたって計6編成が登場して、現在も全編成が第一線で活躍中です。
「国産鉄道コレクション」シリーズはまだまだ続きます。