アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第129巻の紹介です。
毎号のお楽しみのNゲージサイズ車両模型は、
国鉄初の高性能通勤型電車という記念碑的車両=101系が、
関西本線電化の奈良駅〜湊町駅(現・JR難波駅)の電化に
際して、普通列車用に投入された際の姿でした。
それではいつものようにパッケージを解いて、
第129巻の冊子を取り出してみましょう。
巻頭記事は、このところの定例通り、
付録模型車両の解説になっています。
大阪環状線に103系が投入されて余剰になった101系が、
関西本線に転入されて運用に就きました。
その際、塗装も変更されて、大阪環状線のオレンジから、
東京の山手線でお馴染のウグイス色に前面のみ黄色い帯を
配した姿となりました。現在はこの塗色を見ることはできません。
次の頁は、珍車の部類に入るでしょうか、クハ85形の特集です。
「湘南型」モハ80系の一等車(現・グリーン車)
サロ85には、優等列車運用の減少から二等車(現・普通車)に
改造されて、サハ85になったものもありました。
そして更に、長編成が不要になって短編成に組み替えるにあたって
先頭車が不足したため、サロ85やサハ85を改造して先頭車化して、
クハ85形が誕生したのでした。
続く頁もなかなか渋い車両の紹介です。
荷卸しの際に荷台の床を開閉できる貨車を、
ホッパー車と総称するそうです。
その中で、線路の敷石=バラスト(砕石)運搬用の仕様の、
ホキ800形があります。
現在でも保線や工事に大活躍をしている、縁の下の力持ちです。
更に頁をめくると「路線と旅路」シリーズで、
秋田内陸縦貫鉄道の特集です。
秋田犬・マタギ・武家屋敷の里や金銀銅を産出した
鉱山都市でもあった阿仁合など、秋田県の内陸を縦貫する
ローカル線です。
国鉄時代に南北の各終点から建設が始まり、
途中で第三セクター化の後に全線が繋がった経緯を持っています。
そして巻末は恒例の「観光列車」シリーズで、
南海電鉄が、関西国際空港アクセス特急専用車両として、
思い切ったデザインで登場させて世界の鉄道ファンの度肝を抜いた
ラピートの特集です。
大陸横断鉄道の蒸気機関車をイメージしてデザインされた外観の、
まるで"鉄仮面"か"ダース・ベイダー"のような強烈な面構えは、
私の世代には"鉄人28号"にも見えるのですが、
皆さんは如何でしょうか。
「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます!