アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第128巻の紹介です。
毎号のお楽しみのNゲージサイズ車両模型は、
国鉄の新性能直流電気機関車のスタンダード、EF65形0番台の、
岡山エリアでジョイフルトレイン牽引専用色をまとった
マルーンに輝く雄姿です。
それではいつものようにパッケージを解いて、
第128巻の冊子を取り出してみましょう。
巻頭記事は、このところの定例通り、
付録模型車両の解説になっています。
国鉄の新性能直流電気機関車のスタンダードとして登場した
EF65形のうち、一般貨物列車用の0番台は、
寝台特急を牽引した500番台や1000番台等に比べて
地味な存在でした。
しかし、国鉄末期には岡山エリアで
欧風客車によるジョイフルトレインの牽引に抜擢され、
マルーンの専用色塗装をまとったスターも登場しました。
そのジョイフルトレイン「ゆうゆうサロン岡山」は、
2011年まで運用されました。
続くページは、東京急行電鉄(東急)の懐かしいステンレス車、
初代6000系の写真が満載の記事でした。
後に登場する初のオールステンレス車=7000系の開発に向かう
試作も兼ねた時代(1960年頃)であったこともあって、
3種類の走行メカニズム(垂直カルダン、平行カルダン、
平行カルダン主電動機出力増強)が試行された形式でもありました。
私自身は、幼少期に大井町線でたびたび
この6000系に乗る機会がありました。
次のページは、一転して蒸気機関車の記事でした。
東武鉄道で観光列車「SL大樹」を牽引している
旧国鉄のC11形蒸気機関車のエピソードが紹介されていました。
本号の「鉄道建築」シリーズの記事は、
日本初のコンクリートトラス鉄道橋=岩鼻架道橋の特集です。
檜(ヒノキ)づくりから始まった日本の鉄道橋は、
やがて鉄橋が主流となり、更に鉄筋コンクリート(RC)
によるものも建設されるようになりました。
そして、戦後になると更に強度の高い鋼弦コンクリート(PC)橋
の研究も進んで、実際に造られるようになりました。
そのパイロットケースとなったの橋の一つが、
PCを使ったトラス橋の山陽新幹線の岩鼻架道橋という訳です。
岩鼻架道橋を含めた四つのPCトラス橋は、
その後のPC橋建設の先駆けになったのでした。
そして巻末は恒例の「観光列車」シリーズで、
本号は秋田新幹線"こまち"のE6系の特集です。
ビジネス色が強い新幹線の中で、茜色の流麗なラインが特徴的の
正に秋田美人のような"こまち"は、観光列車としても魅力満点です。
「国産鉄道コレクション」シリーズはまだまだ続きます。