アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が発行してきた
「国産鉄道コレクション」(全240巻/発行完了)の付録の模型の写真を中心に、
全号を順番に振り返る記事シリーズを紹介を続けています。
今回は第127巻の紹介です。

 

 

毎号のお楽しみとなっているNゲージサイズの車両模型、

本号はキハ58系急行形ディーゼル動車58形の、

現役最後の塗色の一つとなった新高岡色の雄姿です。

この「国産鉄道コレクション」シリーズでは、

キハ58系の付録模型が何度も登場していますが、

これで塗色のバリエーションも随分増えました。

全部揃えている私のライブラリ―の棚も、

随分とカラフルになってきました。

 

 

それではいつものようにパッケージを解いて、

奥底から第127巻の冊子を取出しましょう。

 

 

巻頭記事は、このところの恒例通り、

付録模型の車両形式の解説になっています。

国鉄時代の非電化区間に数多く走っていた急行の運用を

担っていたキハ58系は、その後の電化区間の拡大や

多くの急行の特急格上げなどの影響もあって、

徐々に快速や普通に転用されていきました。

やがて老朽化も目立つようになって廃車されて、

JR西日本の富山県エリアが余生の拠点となりました。

その最後の塗色=新高岡色が、付録模型のマルーンに白帯

という独自の姿という訳です。

富山県エリアのキハ系は、残念ながら2011年に

全ての運用を終了されたということです。

 

 

続くページは、特急形電車から改造されて生まれた

ジョイフルトレイン=485系お座敷交直流電車の特集です。

通常は客車や急行形気動車を種車として改造製作されることが多い

ジョイフルトレインや観光列車の中で、種車も特急形電車

というところが珍しい存在です。

JR東日本発足当時、国鉄から引き継いだお座敷電車「なのはな」

が在りましたが、既に車齢が高くなっていたため、

余剰がで始めていた485系交直流特急形電車からの改造で

新しいお座敷電車が誕生したのでした。

登場以来好評を博して、合計6編成まで増備されましたが、

現在では「宴」「華」「リゾートエクスプレスゆう」の

3編成が活躍しています。

 

 

さらにページをめくると、DF200形ディーゼル機関車の特集です。

国鉄がJRになった後に本線用に開発されたディーゼル機関車=

DF200形は、朱色とグレーの塗色をまとった大きな車体が

郵送なイメージをもたらしてくれますし、実際に力持ちです。

デビュー当初は北海道のDD51重連解消に起用されましたが、

後に関西本線の貨物列車の運用にも進出、

さらにJR九州でも採用され、豪華列車「ななつ星 in 九州」の

牽引機にも抜擢されています。

(是非、その牽引専用塗色車の模型が、このシリーズの付録に

 登場することを願っている私です。)

 

 

「鉄道建築」シリーズでは、東淀川駅舎が取り上げられています。

新大阪駅から数百メートル京都寄りに位置する東海道本線の駅、

東淀川駅は、その前後に在る踏み切りが"開かずの踏み切り"として

全国的に有名になってしまっています。

東淀川駅は1940年(昭和15年)開業です。

オレンジ色の瓦屋根を載せた瀟洒なコロニアル風の佇まいを

見せている、趣ある建築です。

実は、当時計画されていた"弾丸列車"の大阪方の駅を

この東淀川に置くことに決定したことにより誕生した

新駅でもあったようです。

 

 

巻末記事は、恒例の「観光列車」シリーズです。

本号では、叡山電鉄に登場した「ひえい」の特集です。

写真をご覧になるとお解りの通り、マスクは衝撃的です。

一方で車体そのものはオーソドックスでもあります。

実は新製車両ではなく、同社700系からの改造です。

京阪電鉄の終点=出町柳駅を起点に、鞍馬や比叡山といった

歴史的観光地を結ぶ観光路線としても機能している叡山電鉄は、

個性的な編成の導入を新製で重ねてきましたが、この「ひえい」は

新製車に負けず劣らす大きな存在感を放っています。

 

 

「国産鉄道コレクション」シリーズは、まだまだ続きます。