2013年5月に私が始めてウクライナを訪ねる機会に恵まれて、
同国東部ドンバス地方の中心都市=ドネツクで開催された国際現代音楽祭で
オーケストラを指揮した経験は、今なお私の脳裏に鮮明に刻まれています。

私の訪問の暫く後に、突如としてロシアによるウクライナへの介入が始まり、
クリミア半島やドネツク等を中心として情勢が渾沌としたまま、
その後もズルズル時が経過してきてしまいました。
そして遂にこのところの各種報道の通り、ロシアの侵攻が本格化して、
まるで人類史の時計が100年程逆回りして、
帝国主義の時代に戻ってしまったような状況になってしまいました。
いったいあの美しく豊かな風土に恵まれた国は、
どこまで分裂してしまうのでしょうか。

如何なる理由があるにせよ、一般市民の人権や生活権、国家の主権は、
軍事力で虐げられてはならないと思います。
ウクライナの平和を希求しつつ、
2013年の私のウクライナ訪問記を再掲載して、
在りし日の美しいドネツクの街・人々・文化を振り返りたいと思います。

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私は、2013年5月にウクライナの大都市のひとつ、
ドネツクの現代音楽祭に指揮者として招聘され、
得難い国際交流の経験をする機会を得ました。
その時は、平穏で平和なウクライナでした。

一般市民の犠牲者が出るような悲惨な事態にならずに、
平和な解決・帰結を迎えられるよう、願ってやみません。

昨日から十数回にわたって、ウクライナの平和を願って、
私の2013年の想い出を深夜の記事として再掲載しています。

*****2013年5月24日の記事*****

5月12日から19日のかけて私が経験してきた
ウクライナ演奏旅行の模様を、今日から毎日連続して、
体験記としてアップしていきましょう。

初回の今日の記事は、最初のフライトからの景色の話です。

直行便の飛んでいないウクライナには、乗り継ぎ便を駆使して
辿着かなくてはなりませんが、今回の私の日程には、
トルコ航空の接続ばベストでした。
トルコ航空のイスタンブール便は、
関西国際空港(通称関空)から出発するので、
まず同じスター・アライアンス・グループの全日空便で、
羽田国際空港から関空へ夕方に飛びました。
そのフライトで、上手く右側窓際の座席を確保できたお陰で、
素晴らしい景色を目の当たりにすることができました。

旅立ちを気持ちよく彩ってくれた
雨上がりの好天の羽田空港の風景・・・
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-快晴の羽田空港

離陸して雲の上の西日のまばゆさ・・・
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-雲の上の西日の光景

その西日の中からやがて富士山のシルエットが・・・
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-西日の中から富士山のシルエットが・・・

霊峰富士の雄姿を見下ろす贅沢な眺望・・・
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-霊峰富士の雄姿

今回のウクライナ演奏旅行は、富士山に見送られて、
幸先の良いスタートとなりました。