ホルスト/組曲「惑星」の各曲の私なりの紹介を続けています。
今日は第5曲「土星」からの再開となります。

第5曲:土星~老いをもたらす者(老年の神)
原題:Saturn, the Bringer of Old Age

一つ前の第4曲「木星」と並んで、
この組曲の中で最も長い演奏時間を要する楽章です。
第2曲「金星」の緩徐楽章の性格に近い音楽性も感じられますが、
音楽で"老い"を象徴しているだけに、
より重厚な深淵に惹き込まれる想いがする音楽だと思います。
スコアそのものはシンプルながら、人間の孤独と、
それに立ち向かう精神性を感じさせてくれる逸品です。

「火星」から「木星」までの4曲の比較的分かり易い音楽から、
この「土星」から終曲の「海王星」までの3曲では、
多少難解な精神性が強調された音楽に転じていいきます。
このコントラストが、この作品全体の趣に風格を与えていると
私は考えています。

・・中学時代から大学生時代の愛聴盤(LP)・・
・・・・・・ロンドン/SLA-1031・・・・・・
指揮=ズビン・メータ
管弦楽=ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
女声合唱=ロスアンジェルス・マスター・コラール
「惑星」メータ盤表面
「惑星」メータ番裏面


YouTube / ホルスト 組曲惑星より土星
   (The Planets Op 32 Saturn the Bringer of Old Age)