穏やかな楽想が孤独に響く緩徐楽章〜組曲「惑星」第2曲:金星〜平和の神 | 松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

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ホルスト/組曲「惑星」の各曲の私なりの紹介を昨日から始めています。

第2曲:金星~平和をもたらす者(平和の神)
原題:Venus, the Bringer of Peace

強烈な音楽を発散する「第1曲:火星」に続くのは
緩徐楽章に相当するこの「第2曲:金星」です。
融和な音楽が、シンプルな複合三部形式の構成に乗せて、
穏やかに奏でられます。2台のハープの使用が効果的です。
比較的単純なオーケストレーションではありますが、
木管楽器やホルンのソロを巧みに使用した音色感が、
空間の広がりと平穏な心持ちを充分に表現しています。

しかし、「平和をもたらす者」というタイトルでありながら
どこか孤独な感覚があると感じられます。
第一次世界大戦の頃という時代の空気に対する
作曲者の心の深層の反映でしょうか。

・・中学時代から大学生時代の愛聴盤(LP)・・
・・・・・・ロンドン/SLA-1031・・・・・・
指揮=ズビン・メータ
管弦楽=ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
女声合唱=ロスアンジェルス・マスター・コラール
「惑星」メータ盤表面
「惑星」メータ番裏面


YouTube / ホルスト 金星